2019年10月7日(月)19:00
小林親弘が語る「BEASTARS」の“リアル” 「ゴールデンカムイ」から止まらぬ躍進に思うこと
板垣巴留氏の人気漫画をテレビアニメ化する「BEASTARS」が10月から放送開始となる。直立歩行する肉食獣と草食獣が共存する世界を舞台に、動物たちが種族の壁や本能、愛に苦悩する姿を描き、“動物版ヒューマンドラマ”とうたわれる本作。主人公であるハイイロオオカミのレゴシを演じるのは、2018年に「ゴールデンカムイ」で初主演を果たし、一躍注目を集めた小林親弘。話題作の主演に立て続けに抜てきされ、躍進止まらぬ小林に、異例のスタイルで行われたという本作のアフレコ舞台裏、作品にかける思い、自身をとりまく状況に対する率直な心境を聞いた。(取材・文・写真/編集部)
原作に息づく“リアル”
動物たちの生活感や悩みが「全て描かれています」
――原作漫画は「マンガ大賞2018」大賞など数々の賞に輝いた話題作ですが、アニメの主演に抜てきされた際の心境はいかがでしたか。
オーディション結果を聞いた時は、すごくうれしくて、思わず叫びました(笑)。(オーディションの)前から原作漫画を知っていたので「この役をやりたい」という強い思いがあり、「(オーディション結果は)どうなった? どうなった?」と事務所に確認するほどでした。
――原作漫画に対する思いの強さが伝わってきますが、原作の第一印象はいかがでしたか。
動物だけの世界ということで、最初はメルヘンな世界をイメージしていました。でも実際は、いきなり草食獣が肉食獣に食われるところからはじまる。メルヘンだったら、食欲、性欲などの要素をぼかしたり、省いたりすると思いますが、本作はぼかすことなく全てが描かれています。そして、さまざまな種族が「そこで生きている」という生活感があり、動物たちの悩みがリアルだなと。動物ならではの描写なのに、どこか人間くさい部分がある。そういったところが非常に面白いです。
役作りで求めた“リアル”
動物的要素と人間っぽさのバランス
――「原作の持つリアリティ」を踏まえて、演じるうえで注力した点はどこでしょうか。
レゴシという役に関して言えば、生身の人間のような「普通の生き物」がそこにいて、普通にしゃべって、普通に呼吸をして、普通に生活をしている、話しているだけで生活感が出るくらいの“リアルさ”が出ればいいなという点を意識しました。
――人間同様の生活感を感じさせる一方、動物的要素も垣間見えますよね。
動物的要素をどこまで盛り込むかという点は、監督と相談しながら進めました。例えばレゴシが走って階段を駆け下りるシーンでは、僕が「オオカミっぽい、犬っぽい呼吸を入れた方がいいですか?」と聞いたら、「そうすると、全生物が種族に見合った呼吸をしなければいけなくなり、逆にリアルじゃなくなってしまうのではないか」と指示いただいたので、あえて人間に近い状態になるよう演じました。
ただ、「うなり」などの原作で描かれている動物的要素は、可能な限り再現しています。アニメの1話でも、レゴシが(マングースの)カイをおどすシーンではうなり声が入っています。そういった動物らしい声は、SEではなく、全てキャストが演じています。
――動物的な演技をするうえで、実際の動物を参考にしたなんていうことは?
実は、出演が決まった後に多摩動物公園に行きました。オオカミを1時間くらいずっと見ていましたが、暑かったので(オオカミたちは)ほとんど寝てました(笑)。急に顔を上げたり、耳をピクピクさせたり、動きが犬に近かったですね。
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