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インタビュー 2020年3月19日(木)19:00

寺島拓篤、4thアルバム「ASSEMBLE」新曲歌詞に込めた思いと、音楽活動から見える“役者として”の資質 (2)

4thアルバム「ASSEMBLE」ジャケット

4thアルバム「ASSEMBLE」ジャケット

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――「ハートチューニング」は歌詞を読む限り、ラジオをモチーフにされているようですね。これはご自身のラジオパーソナリティとしての経験を活かされているのですか。

寺島:どちらかというと、ラジオに捧げる歌として制作したんです。今まで自分のラジオをやらせていただくさいに「オープニングとエンディングはどの曲にしますか?」と問われて、毎回悩んでいたんですよね。「じゃあ、つくればいい」と(笑)。

――それが発端だったのですか。

寺島:ええ。曲をいただいた時点では、どんな歌詞にするべきか見当がつかなかったんですけど、TOKYO FMで打ち合わせをしていたタイミングで歌詞を考えていたこともあって「ラジオの曲にぴったりだ」とひらめいて。さらに自分が今、文化放送さんでやらせていただいている生放送(「文化放送モバイルplus presents 寺島拓篤の生放送!」)のオープニングも「このイントロ(がぴったり)だ!」と思えたんですよ。実際使わせてもらったら完全にタイミングもマッチしていて(笑)。

――(笑)。

寺島:「僕のラジオと言えばこれ」といえる定番曲ができてうれしかったですね。ラジオでよく使う英語のイメージをより強調してみたり、カギカッコになっている部分は、もろラジオで使いそうな言葉をそのまま歌詞にはめ込んでみたりして。最後は提供クレジットで終わるとか。

――「愛情の提供でお送りしました」なんて、心持ちが温かくなりますね。

寺島:そう。ラジオっぽく締めたかったのですが、でもこの曲、ラジオじゃないしなと。でもみなさんの愛情があるからこそ、僕の音楽活動も成り立っているので、はっきり言ってしまおうと。ラジオって、言葉を尽くして伝えるのが魅力だと思っていて。お悩み相談やネタメールみたいな、リスナーの皆さんからもらったお便りで、より番組が盛り上がるんですよね。Aメロのところにも書いているとおり、「一方通行でも、意思疎通」できることでより良いラジオ作りができるんですよ。

――ラジオの魅力のひとつですね。

寺島:僕の好きなところでもあるんです。そこを歌詞に書くのは前提だったのですが、じつは鈴村(健一)さんもすごくイメージしていて。言葉を尽くして思いを届ける人って、僕のなかで鈴村さんなんですよね。TOKYO FMのラジオ(「ONE MORNING」)で朝の顔をやられていていますし、合致するんです。そもそも作詞からして、いつもの僕の書き方じゃないんですよ。

――歌詞の書き方も、鈴村さんがセレクトしそうな言葉をチョイスしていると。

寺島:僕はセンテンスが短めの書き方をしているのですが、鈴さんはメッセージをちゃんと文章にして届ける人だから。「僕が思う鈴村健一の歌詞の書き方」をしてみたんです。だから、この曲を歌ったり聞いたりしていると、どうしても鈴村さんのことをイメージしちゃうんですよね。

――「光の在処」は、応援歌のような歌詞ですよね。

寺島:まさにそうですね。自分に自信をもてない人ってたくさんいると思うんですよね。たとえば僕にとっても、自信を与えてくれるのは誰だろうと思うと、ファンの皆さんや、ライターさん、編集さんなんですよ。評価していただいて、ようやく自信がもてるんです。

――外的要因だということですね。

寺島:ただ、いっぽうでその評価は自分がやったことに対して返ってくるものだから、最終的に僕が生きているうえでの光と感じているものは、自分から生まれたものなんですよね。だから、光の在処が自分のなかにあると気づいてほしい。「自信をもっていいんだよ」と。それはどこか挫けそうになっている、折れそうになっている人にかけてあげたい言葉なんですね。

――寺島さんもキャリアをスタートされたころは、自信を失うことや、迷いもあったのですか。

寺島:あったと思います。いや、今でもありますよ。

――ええ!? それはどうしてですか。

寺島:ありがたいことに、作品で僕の名前や声を知ってくださる方もいらっしゃって、きっと自分に価値はあるんだろうなと思っているんです。でもオーディションでは落ちるんですよ。だからこそ……そして自分を奮い立たせるためにも(笑)、こういう曲をつくれたのかなと思います。

――「深海より」は、かなりダウナーよりの曲ですよね。

寺島:変にあげないようにしています。曲の発注をする時点でディレクターから、世界的にも流行っている「音数が少ないトラック」の提案を受けたんです。「それはおもしろいな」と思ってCMJKさんに発注して、返ってきたのがこれだったんですよ。それを受けて、最初に僕のなかで浮かんだイメージが、深海のイメージだったんですよね。イントロに泡の音が入っていたと思うんですけど、あれはレコーディングが終わってから付け足された音なんです。

――そうだったんですか。

寺島:より楽曲のイメージを強調するために足してくださったのですが、それ以前から深海のなかで揺らいでいる印象があったんですよ。それと、都会的な部分がある曲だとも思っていて、深海のイメージとどう結びつけるべきか。どういう作品やキャラクターをモチーフにするべきか、作詞に悩んだんですよね。最初のころにもらった曲だったのですが、レコーディングは最後になってしまいました。

――悩みすぎてですか。

寺島:今回いちばん苦労しましたね。そのぶんこだわって、自分のなかで定義づけしながらつくっていけたので。カギカッコや区切りの記号にもちゃんと意味あいをつけたんです。

――その定義はどういうものだったのですか。

寺島:「誰の言葉なのか」、その種別ですね。この曲の主人公はひとりなのですが、そこにでてくる言葉は、誰が言って誰が聞いているのかと。ストーリー仕立てになっているんです。

――なるほど。たしかに、主人公以外の視点があるように思えます。

寺島:内容はちょっと暗めで、都会に疲れて海に来て深海の呼び声により人生を終わらせてしまいそうだけど、でもそこまでは行かない。そんな人間の不安定さを書いたつもりなんです。

――歌詞のなかに「岐路に立って」とあるのは、主人公が迷っている描写なのですね。

寺島:ええ。それははたして仕事なのか、生活についてなのか、もっと大きい人生的なことなのか……。英語の部分を翻訳してみると、物語がさらに見えてくるのかな、と思います。

――そこはリスナーに読みといてもらえるとおもしろそうですね。「僕らの奇跡」は、これまでも楽曲を提供されている工藤(嶺)さん作曲ですが、歌詞を読む限り、応援歌的なイメージで制作されたように見えます。

寺島:そのイメージもありますが、ファンの皆さんへの「ありがとう」がこもった曲ですね。

――歌詞のなかに「この宇宙で出会えた奇跡」とありますが、これはその意味あいによるものなのですね。

寺島:そうですね。そもそも曲を発注する時点で、温かいミドルな曲が欲しいというイメージがあって、工藤先生の曲がぜひ1曲欲しいから、発注してみようと。工藤先生の曲は、ゴリゴリのロックが多かったのですが、ものすごく温かい曲がきたので驚きました。

――「lalala」のパートは手拍子しながら歌えそうですね。

寺島:このみんなで歌える感じ、すごくいいなと思っていて、歌詞はそこが真っ先に浮かびましたね。ライブも想定していて、みんなでひとつになる瞬間に、ラララだけで歌える部分はつくりたいなと思ったんですよね。歌詞の内容としても、一瞬一瞬みんなそれぞれの人生があって、どこかの選択が間違っていたら今この瞬間にはいられないと。だから、このライブ会場に集まってみんなで歌えているのも、もはや奇跡だよねということなんです。

――この楽曲をラストナンバーにされたのは、なぜなのでしょうか。

寺島:ファンとの一体感や感謝を最後にしたかったからです。くわえて、アルバム全体に強い曲が多いなか、「僕らの奇跡」は、それらを包括できるくらいの温かさももっている。ライブで最後を飾るかはまだわかりませんが、そうなってもいいぐらいのものができたかなと思います。

――ライブのお話がでましたが、5月10日からは過去最大のツアー(「TAKUMA TERASHIMA LIVE TOUR 2020 4th STAGE ~ASSEMBLE~」)もあるそうですね。

寺島:全国にいるファンの方々に会いに行けるのが、いちばんのワクワクですね。音楽でひとつになる。その時間をいただけたのがすごくうれしいことです。ただ、個人的に今回は楽曲たちが強すぎて自分にコントロールできるのかちょっと不安もあります。でも、僕のそんな思いはともかく、来場していただける方には、単純に元気になってもらえたらと思っています。

――アーティストとしての意気込みはありますか。

寺島:そうですね……。お聞きになりたい答えとは違うかもしれませんが、それはないんですよ。僕の音楽活動には「俺は音楽で何かをやりたいんだ!」みたいな主張はなくて、ファンの皆さんに恩返しのつもりでやっている音楽なんです。歌詞がモチーフありきだったり、作曲家さんに大きく口出しすることがなかったりするのも、それが理由なんです。それぞれがクリエイティブなことをやって、「楽曲を寺島拓篤でアジャストしたらこうなりました」というつくり方を毎回しているんです。

――楽曲にご自身をあわせているわけですね。それは役者として、キャラクターに自分をフィットさせていく作業に近いようにも思えます。

寺島:おっしゃるとおりだと思います。根底にあるのは役者としての自分ですから、歌っているときは「歌う寺島拓篤役」の感覚で僕はやっているんです。自分自身の根底にある部分は全然アッパーではないので、ライブ向きではないというか(笑)。そのギャップを埋めるうえで、役者であることはすごく役立っているんですよ。

■商品情報
寺島拓篤「ASSEMBLE」
3月25日発売
CD+BD 3700円+税
品番LACA-15816

▼INDEX
■CD
1.overture Ⅳ (INST)
2.UNBREAKABLE
3.Buddy, steady, go! (テレビ「ウルトラマンタイガ」オープニングテーマ)
4.カクシンボ
5.ハートチューニング
6.interlude Ⅳ (INST)
7.Nameless Story (テレビアニメ「転生したらスライムだった件」オープニング主題歌)
8.ID
9.光の在処
10.深海より
11.メグルモノ (テレビアニメ「転生したらスライムだった件」オープニング主題歌第2弾)
12.僕らの奇跡

■BD
UNBREAKABLE [Music Clip]
ID [Music Clip]
Nameless Story [Music Clip]
メグルモノ[Music Clip]
Buddy, steady, go! [Music Clip]
Making of「UNBREAKABLE」

■全国ツアー情報
TAKUMA TERASHIMA LIVE TOUR 2020 4th STAGE ~ASSEMBLE~
5月10日 宮城・仙台PIT OPEN 17:15 / START 18:00
5月16日 大阪・堂島リバーフォーラム OPEN 17:00 / START 18:00
5月24日 石川・金沢歌劇座 OPEN 16:30 / START 17:30
5月30日 愛知・ダイアモンドホール OPEN 17:15 / START 18:00
6月 6日 広島・BLUE LIVE HIROSHIMA OPEN 17:00 / START 18:00
6月 7日 福岡・スカラエスパシオ OPEN 17:00 / START 17:30
6月14日 北海道・ペニーレーン24 OPEN 16:30 / START 17:00
6月19日 東京・Zepp DiverCity OPEN 17:00 / START 18:00
6月20日 東京・Zepp DiverCity OPEN 16:00 / START 17:00

アニメハック公式Twitter、フォロー&RTプレゼントキャンペーン
<賞品>
寺島拓篤さんサイン色紙、1名様
※賞品、もしくは賞品に当選した権利の転売・譲渡を禁じます
<応募期間>
3月19日~4月19日23:59
<応募方法>
1.アニメハック公式Twitterをフォロー。
2.公式Twitterがツイートした、プレゼント告知のツイートをRT(リツイート)。キャンペーン終了までフォローを外さないようご注意ください。
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3.当選された方には、キャンペーン終了後、公式twitterアカウントからDM(ダイレクトメッセージ)をお送りします。

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イベント情報・チケット情報

TAKUMA TERASHIMA LIVE TOUR 2020 4th STAGE 〜ASSEMBLE【宮城】 0
開催日
2020年5月10日(日)
時間
18:00開始
場所
仙台PIT(宮城県)
出演
寺島拓篤

フォトギャラリー

  • 4thアルバム「ASSEMBLE」ジャケット

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