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インタビュー特集PR 2020年3月19日(木)19:00

寺島拓篤、4thアルバム「ASSEMBLE」新曲歌詞に込めた思いと、音楽活動から見える“役者として”の資質

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「うたの☆プリンスさまっ♪」の一十木音也役や、テレビ「ウルトラマンタイガ」のタイガ役など様々なキャラクターを演じる声優、寺島拓篤。アーティストとしても活躍する彼の3年ぶりとなる4thアルバム「ASSEMBLE」が3月25日に発売される。全12曲の収録曲のなかから、リード曲「UNBREAKABLE」をはじめとする新曲の歌詞に焦点をあてて語ってもらった。(取材・文/武井風太)

――「ASSEMBLE」の楽曲を制作するにあたって、全体的な指針はどういったものだったのですか。

寺島:何よりも「強さ」を打ち出したアルバムにしたいと思いました。今回のアルバムに収録するシングル4曲のうち、3曲がタイアップなんですよ。さらに、タイアップではない1曲もほかでやったことがない歌詞の書き方をしていて、これらはすごく強いイメージがあった。それに負けない曲を作っていく必要があったので、とにかく強さが大事だなと。それもあって、表題も強くしたかったんです。「UNBRAKABLE」をアルバムタイトルにしようと思っていた時期もあったんですけどね。

――リード曲をアルバムタイトルにする例もありますよね。それもフィットしていたのではないですか。

寺島:たしかに、捨てがたいアイデアでした。でも、やっぱり単体でのハマりが良かったので、これは曲だけのタイトルにしたいなと。「じゃあアルバムタイトルはどうしようか」とスタッフに相談したところ、「ASSEMBLE」との提案があったんです。これまでは、1stアルバムの「NEW GAME」以外、タイトルを英単語1文字かつ、大文字にしていたんですよ。だから今回もその例に則ったものがいいなと。とある映画作品の登場人物のセリフの掛け声を参考にしました。

――(笑)。強いヒーローが登場する作品ですからね。

寺島:だから合うなと。さらにファンのみなさんにライブ会場で「集まれ!」と号令する意味もこめてみたんです。

――「UNBREAKABLE」をアルバムタイトルにと思えたのは、それぐらいこの曲にも“強いイメージ”があったからなのでしょうか。

寺島:そうです。そもそも「UNBREAKABLE」は、MV(ミュージックビデオ)でダンスをやりたい思いがこうじて制作したものだったんです。だから、すごく強いリード曲になったなと。

――どうしてダンスをやりたいと思われたのですか。

寺島:このアルバムにも収録されている「Buddy, steady, go!」はもともとシングルだったのですが、そのカップリングで「MONSTER」という曲があったんですよ。これはもうゴリゴリのK-POPで、ダンスもやるわけです。その初披露が昨年末の「おれパラ(Original Entertainment Paradise)」だったのですが、そこで手応えもあって。そこからMVで久しくダンスもやっていなかったから、チャレンジしてみようかと。

――MVで激しいダンスですと、「0+1」以来になりますか。

寺島:そうですね。あと「sunlight avenue」でもダンスをしているのですが、その2曲ともまったく違うテンション、カラーの曲だったので。これでダンスの映像を残せたらかっこいいなとの思いもあって。もちろんちゃんと踊れればですが(笑)。

――ライブでは苦労しそうな楽曲ですよね。

寺島:怖いですね。ダンスリハで踊ってみたときも「こんなのできるかよ!」と、ダンスだけでも挫けそうで。MVを撮影したときは、何度も通して踊ったのですが、実はノーミスではできなかったんですよ。もちろん映像で編集ありきだったから、そのときはそれでいいだろうと……。でもライブでは許されないですからね。不安も大きいですけど、頑張って仕上げていきたいですね。

――楽曲自体については、どう思われていますか。

寺島:満足のいく出来になっています。ほかのインタビューでもお話していますが、僕は毎回、漫画やアニメといった好きな作品をモチーフにして歌詞を書いているんです。今回も、とあるキャラクターが頭に浮かんで、その人物を表現するように書いていきました。ただ、いっぽうで、普段選ばないような言葉を使ったりもしているんです。ひとつの言葉をリフレインするなど音としておもしろく聞こえるよう、意識してつくりました。

――寺島さんは作詞をなさるとき、特定のモチーフを指針にされるのですね。

寺島:ええ。家で作品を見返したり、その作品の資料を見直したりして、こういうキーワードがあったんだと再確認したり。その作品の主題歌に印象的なフレーズなんかがあったら、言い方を変えて自分なりの表現にすることもあります。

――人によっては、そのモチーフとなった作品にピンと来るわけですね。

寺島:曲解禁のタイミングでTwitterを見ると、まさにモチーフとなった作品を当てている方もいてびっくりしますね。そういう意味で、(自分の楽曲には)読み解くおもしろさみたいなものがあると思います。そこは見つけてもらえるとうれしいです。オタクとして。

――つづいて「カクシンボ」は非常にアッパーな楽曲ですが、いっぽうで歌詞からは複雑な思いも汲み取れます。

寺島:秘密をもったまま形成されていく人間関係……とくに恋愛について歌詞にしているんです。人間誰しもそういうものをもっていますから。だからこそ、誰もがたじろぐような印象を与える歌詞になっているかなと。しかも解禁したのがバレンタインのタイミングだったので、申し訳ないなと思いながら(笑)。

――作曲はZAQさんですが、組まれるのは今回がはじめてですよね。

寺島:実はZAQさんとはずっとご一緒できればと話はしていたんです。ようやく実現しました。ZAQさんには、「ライブでひとつになれるようなクラップを入れてください」、「アゲアゲなボカロ曲みたいなイメージで」とだけ発注させてもらいました。

――ボカロ曲ですか。

寺島:ボカロ曲って、とにかく自由な発想、かつフルパワーで作っているイメージがあって。それでいてZAQさんご本人のノリもアッパーですし。

――あがった楽曲は、寺島さんのイメージに近いものだったのですか。

寺島:最初にワンコーラスのデモが戻ってきて、「そう、こういうこと!」と思えました。その前後のタイミングで、昨年の「おれパラ」をZAQさんが見に来てくださったんですよ。そこで「MONSTER」をご覧になって、「ラップ良いじゃないですか! 入れていいですか?」と言われて。

――その影響もあったんですね。

寺島:「ぜひ入れてください」と。自分のパフォーマンスで、その作家さんのイメージが広がるのはすごくうれしいことで。アイデアや、クリエイティブな部分を存分に発揮していただきたいので、(作曲には)あまり口出ししないようにしているんです。で、あがってきたのが2番のラップで。一応シンセメロ(編注:仮歌の段階でガイドとして提示されるメロディのこと)を入れてくださっていたのですが、全部無視して(笑)。

――そうなんですね(笑)。

寺島:自由こそがラップの特性だと思っているので、ここは自分なりに歌詞をつくっていこうと。この楽曲の駆け抜けていく感じをラップでも表現したいと詰めこんだら、こんな感じになったんです。

――ラップもふくめ、自問自答しているパートもありますが、この曲は基本的に誰かに語りかけている、相手ありきのイメージがあります。

寺島:そうですね。しかも(歌い手と相手との)距離が近いんです。でも近い距離感でも、秘密を隠したまま幸せは続けていけるものなんだと。同時に、自分の思いをさらけだして、「一緒になりたい」という思いもある。でも言ってしまうと、この関係が崩れてしまうかもしれない。秘密って怖いな、でもおもしろいなと。そういうところを歌詞にしたんです。

――繊細な歌詞ですよね。

寺島:繊細さを表現したくて日本語を多くしたんですよ。こういう転がっていくロックっぽいサウンドには英語が乗りやすいと思うのですが……。日本語のボカロっぽいおもしろさを僕はずっと感じていて。よくこんな発想の言葉遣いがでてくるなと思うことがあるんです。今回はそれにならって、四字熟語を分解するなど、いろんな言葉の使い方を試してみました。

――「公明に正大に」といったところでしょうか。

寺島:はい。これも最初にスタッフが「セイダイってこっちの正大でいいんですか?」と。「いや、公明正大の分解だから」、「ああ、そうなんですね」みたいなやり取りがありました。

――今回はタイトルについても、日本語を意識してつけられたそうですね。

寺島:これまで英語に逃げがちだったから(笑)。それと、僕らは日本人なので、日本語のタイトルがでてくるとイメージが固まりがちなんですよね。でも、内容が固定できるんだったら、それはそれでいいんじゃないかと今回は思ったんです。日本語の歌詞やタイトルをつけることで、意味性をより強化できるわけですからね。

――「カクシンボ」も非常におもしろいタイトルですよね。

寺島:造語ですからね。隠れるゲームでかくれんぼだから、隠すゲームで「カクシンボ」。直接的ではありますが、聞きなじみがない。そんなところをおもしろがってもらえるとうれしいですね。

イベント情報・チケット情報

TAKUMA TERASHIMA LIVE TOUR 2020 4th STAGE 〜ASSEMBLE【宮城】 0
開催日
2020年5月10日(日)
時間
18:00開始
場所
仙台PIT(宮城県)
出演
寺島拓篤

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  • 4thアルバム「ASSEMBLE」ジャケット

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