スマートフォン用ページはこちら
ホーム > ニュース総合 > 平庫ワカの漫画「マイ・ブロークン・マリコ」実写映画化 永野芽郁が主演、タナダユキが監督

ニュース 2022年1月24日(月)12:00

平庫ワカの漫画「マイ・ブロークン・マリコ」実写映画化 永野芽郁が主演、タナダユキが監督

泥臭く人間味溢れる役に挑んだ永野芽郁

泥臭く人間味溢れる役に挑んだ永野芽郁

イメージを拡大

女優の永野芽郁が、平庫ワカ氏の人気コミックをタナダユキ監督のメガホンで映画化する「マイ・ブロークン・マリコ」に主演し、主人公のシイノトモヨに息吹を注いでいることが明らかになった。

「マイ・ブロークン・マリコ」は、2019年にオンラインコミック「COMIC BRIDGE」で連載が始まると大きな話題を呼び、20年に発売された単行本(全1巻)は即重版が決まるなど熱狂的なファンを生み出した。また、「輝け!ブロスコミックアワード2020」大賞を受賞したほか、「この漫画がすごい!2021年オンナ編」第4位にランクイン、21年には文化庁主催のメディア芸術祭マンガ部門で新人賞に輝くなど、ほぼ無名に近い新人作家の初連載作としては異例の快挙を成し遂げた。

永野が扮する、鬱屈した日々を送るOL・シイノトモヨがテレビのニュースで親友・イカガワマリコの死を知るところから物語は始まる。学生時代から父親に虐待を受けていたマリコの魂を救うため、シイノは遺骨を奪うことを決心する。「刺し違えたってマリコの遺骨はあたしが連れて行く!」。マリコの実家から遺骨を強奪したシイノは、そのまま旅に出ることに。マリコとの思い出を胸に、シイノが向かった先は……。

昨年は「地獄の花園」や「キネマの神様」でタイプの異なる役どころに果敢に挑戦し、第46回報知映画賞で主演女優賞を受賞するなど、今年の映画賞を席巻する勢いの永野。今作では、「自分の中でも大きな挑戦」になったというやさぐれたOLを体現すべく、タバコをふかして荒々しい口調や態度をとり、泥臭く人間味溢れるシイノを全身で表現してみせた。シイノの中をうごめく喜怒哀楽の感情を爆発させているそうで、「日々体の芯が熱くなるのを感じながら、心から声を出しました。今までにない私を観ていただけると思います」と、新境地開拓に自信をのぞかせる。

メガホンをとったタナダ監督は、これまで一貫して苦境の中でもささやかながら自分の道を切り開いてきた人々の日常を、ユーモアを交えながらリアルに描いてきた。今作でも、親友を亡くしたシイノの旅路と、共依存ともいえるマリコとの関係を、過去と現在を行き来しながら丁寧に紡いでいく。

撮影は既に終了しており、今秋に全国で公開を予定している。

永野、タナダ監督、原作・平庫氏のコメント全文は以下の通り。

■永野芽郁

シイノ役のお話を頂いた時は、自分の中でも大きな挑戦だったので不安もありとても葛藤しましたが、全てを受け入れ一緒に乗り越えようと言ってくれたタナダ監督に、ついていきたいと思いました。
「マイ・ブロークン・マリコ」という作品の世界観が私は大好きです。初めて原作を読ませていただいた日から虜です。
その気持ちを大事に、リスペクトを込めて、日々体の芯が熱くなるのを感じながら、心から声を出しました。今までにない私を観ていただけると思います。
完成が楽しみです。

■タナダユキ監督

原作を読み終えた瞬間、何かに突き動かされるように、後先も考えず映画化に向けて動き出しました。自分自身漫画というものが大好きで、漫画の実写化には懐疑的な分、突き進むことでまた地獄を見ることもわかっていたのに、学習能力を瞬時に失わせる底なしの力強さが、この原作にはありました。
それは、どうにもならないことをどうにかしようと、泣き、喚き、鼻水を垂らし、理不尽を酒で流し込み、流しきれない感情にまた翻弄される主人公シイノの、その生き様に強く魅せられたからに他なりません。
シイノ役には、絶対的な芝居の力はもちろんのこと、それとはまた別の魅力、重いテーマを軽やかに背負える、その俳優自身が持つチャーミングさも作品にとっては必要不可欠でした。そして、この人しかいないと思えたのは、永野芽郁さんでした。彼女ならば、シイノの衝動を、シイノの感情を、無様さを晒せる最高に格好いいシイノという一人の人間のデコボコとした魅力を、余すところなく表現できると感じたのです。
撮影していて、シイノとして生きる永野芽郁さんに心が揺さぶられる瞬間が幾度となくありました。シイちゃんが、確かにそこに生きていました。作り手としてこれ以上の喜びはありません。
シイノの流した涙の後に見る世界が、少しでも美しいものであるように。そう願わずにはいられない、そんな作品を目指して、完成までもがき続けたいと思います。ご期待ください。

■原作・平庫ワカ氏

撮影現場にお邪魔するとタナダユキ監督をはじめ多くのスタッフの方々がいらして、細かい部分に工夫の跡が見られる機材や小道具などがあり、映画という表現物の関わる人や動かす物の多さに改めて漫画で出来る事と映画で出来る事の違いを考えたりしました。透明人間になって一日中見ていたかったです。
タナダ監督から演出が入ると瞬時にニュアンスの変わる永野芽郁さんはじめみなさんの演技をモニター越しにではあるもののすぐそばで見ることが出来て、カットとアクションの間の空気も含めて胸に来るものがあり、何度も感動いたしました。やはり透明人間になってもっとそばで見ていたかったです。
映画が大好きなので、原作として映画の端っこにでも関われた事を光栄に思います。どう映像化されどう解釈されどう映画になっていくのか、とても楽しみです。

永野さんについて
一見ご本人のイメージからかけ離れて感じるかと思うのですがシイノのような人物像をきっと演じて頂けるのだろうなという片鱗はこれまでご出演の作品の中にも垣間見えていたように思います。撮影現場で最初に演技中のモニターを覗かせて頂いた時、そこに映ってるふてくされた少年のような女性が永野芽郁さんだとはしばらく気付きませんでした。このシイノがどのように暴れる姿を私たちは見れるのかと期待せずにいられないです。

映画のことなら映画.com

特集コラム・注目情報

イベント情報・チケット情報

関連するイベント情報・チケット情報はありません。

イベントカレンダーへ