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インタビュー 2022年4月19日(火)19:00

古谷徹は降谷零と「共に生きている」 「名探偵コナン ゼロの日常」インタビュー第2弾

安室透役の古谷徹インタビュー第2弾!

安室透役の古谷徹インタビュー第2弾!

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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「名探偵コナン」の人気キャラクター、安室透にスポットを当てたスピンオフ作品「名探偵コナン ゼロの日常(ティータイム)」。主演・古谷徹のインタビュー第2弾は、安室との“出会い”から現在までの変遷、演技面の変化を中心に掘り下げる。一心同体であり、憧れの対象。演じている意識ではなく「共に生きている」。古谷にとって、降谷零を、安室透を演じることはそんな感覚だという。(取材・文/編集部)

▽インタビュー第1弾はこちら
古谷徹は安室透を追い続ける――「名探偵コナン ゼロの日常」インタビュー第1弾


「一心同体のキャラクターです」
安室透の変化にあわせて、自然と演技が変化

少しずつ明らかになっていった……

少しずつ明らかになっていった……

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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異なる“顔”

異なる“顔”

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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――演じ始めた当初と比べて、安室透、降谷零というキャラクターの印象に変化はありますか?

最初は、「名探偵コナン」の「ウェディングイブ」というエピソードで、探偵として出てきました。その時は、さわやかなお兄さん的なキャラクターだったので、僕にとってはそのイメージでした。とはいえ当初、スタッフから「裏があります」とは聞いていたので、最初はあえて“裏”を感じさせないように明るくさわやかに演じました。そうすると、裏の顔が判明した時の落差がつきやすい、演じやすいと思ったので。その後、彼が黒ずくめの組織のメンバーのバーボンであるということが判明して「コナンくんの敵なの?」とちょっとショックでした。

――二面性が見えてきて、そこからさらに3つ目の顔が出てきましたね。

実は、公安警察のエリートが黒ずくめの組織に潜入捜査をしていた、降谷零という正義感が強いシャープなキャラクターが実態であると判明しました。さらに「警察学校編」では、青春時代の降谷零が描かれました。未熟だが志があって、気心のしれた仲間たちがいた。でも現在は、仲間たちは殉職している。とてもつらい経験をしてきた男なんだということがわかっていきます。そして今作「ゼロの日常」では日常生活が明らかになり、彼が感じている孤独という、さらに深いところまで描かれるようになりました。

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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――そういった流れのなかで、演技面での変化はありましたか?

さまざまな情報を自分のなかに全部取り入れながら演じていこうと思っているので、やはり演じ方は少しずつ変わってきています。

――自然と演じ方が変わっていったのでしょうか?

情報を知識として取り入れるだけではなく、実際にそのシーンを演じてセリフをしゃべると、自分の中に体験として残るので自然と変わっていきました。人はいろんなことを体験するなかで変わっていきますよね。それとまったく同じ感覚です。演じているという意識ではなくて、降谷零と共に生きているという認識です。

――そんな降谷零、安室透は、古谷さんの声優キャリアのなかでどのような存在になっていますか。

現在進行形のヒーローです。憧れの男であり、かつ一心同体のキャラクターですね。これからも、ずっと一緒に生きていきたいと思います。


トリプルフェイスの演じ分け
いつかは100の顔?

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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――先ほどお話しいただいた通り、公安・探偵・黒ずくめの組織という3つの顔を持つ安室ですが、どのように演じ分けをされているのでしょうか。

基本的な図式は絶対に忘れてはいけないと思っています。公安の降谷零が、黒ずくめの組織でバーボンと名乗って潜入捜査をしている。そのバーボンが安室透と名乗って、喫茶ポアロでアルバイトをしながら毛利小五郎のそばで情報収集をしているという設定ですね。

設定ごとの立ち位置や触れ合う人々によって演じ方が変わります。演じ分けとしては、降谷零はシャープに演じたい、声のトーンから“できる大人の男”を感じてほしいので、低いトーンを使っています。そして黒ずくめの組織に潜入している時は、ミステリアスな雰囲気を伝えたいので、声のトーンは幅広く、あえて抑揚をつけるようにしています。安室透に関しては、身近に感じてほしい、隣のお兄ちゃんみたいなさわやかなイメージなので、声のトーンは高めにしています。

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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ただ「ゼロティー(今作の略称)」のなかで、本人が「3つどころか100の顔だって演じ分けてみせる」と言っています。そんなこと言われちゃったので、上手にやらなきゃいけなくなりそうです(笑)

――古谷さん自身はどの“顔”が好きですか?

ファンとして見ても、降谷零が一番かっこいいです。もともと警察ものが好きで、特に公安ものが好きだから、降谷零に憧れます。


初めて見た寂しがり屋な一面
“身近な守るべき存在” ハロの登場

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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――安室のさまざまな面が描かれている今作ですが、そのなかでも “一番大きな発見”を教えてください。

「寂しがり屋なのかな」と感じたことです。警察学校組のことを思い出す場面から、そういった面が明らかになり、やっぱり孤独を感じていたんだと知りました。冷静さを欠いた顔、復讐にとらわれた顔、我を忘れて没頭している顔、すべてを許している顔などいろいろな面が描かれていて、それが魅力の作品です。でもやっぱり、寂しがり屋というのが一番の発見。もっと精神的にも強いかと思っていたけれど共感もできる発見でした。

――特に強く孤独を感じたシーン、セリフはどこでしょうか?

(迷い犬の)ハロとの出会いですね。

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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――安室が犬を飼うという展開に驚きはありましたか?

僕も犬派なのでうれしいです(笑)。僕も柴犬を飼っていたんです。ハロはすごくかわいく描かれていますよね。潘めぐみちゃんが気持ちを込めて演じているので、「ワン」ひとつで気持ちが伝わる。だから僕も演じやすかったです。

――ちなみに好きなキャラクターはいますか?

やっぱりハロですね。本当にかわいい。ハロと出会って一緒に住むことになって、降谷はひとりじゃなくなりました。「ガンダム」にアムロ・レイの「守るべきものがなくて戦ってはいけないのか」というようなセリフがありますが、ハロがいることで、安室にとって身近な守るべき存在が増えたように思います。大きな意味では、「この国と、この国の人々を守りたい」という思いが強くありますが、それとはまた別の身近な存在、愛せる存在ができた。それを守りたいと思うことで、また強くなったんじゃないかと感じています。


完璧すぎる男・安室透に完敗宣言?
「僕は女心わからないですもん(笑)」

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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――古谷さんから見た“安室の憧れポイント”はどこでしょうか?

スキルが多く、しかも高い。何でもできてしまうのはすごいと思います。それから、老若男女すべてに対して気配りができるところが人間的に素晴らしい。見習うべきところがたくさんあります。

――そのなかでも、一番うらやましいスキルはなんですか?

料理ですね。僕はまったくだめなんで。

(C)新井隆広・青山剛昌/小学館・「名探偵コナン ゼロの日常」製作委員会

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――おいしいサンドイッチは作れないですか?(笑)

無理ですね(笑)。僕はレンジをチンする程度です。包丁も苦手だしなあ……リンゴの皮をむくと身がすごく減っちゃうタイプです(笑)。料理を教わりたいですね。

――安室のことをさらに好きになったシーンはありますか?

先ほどもお話ししましたが、やっぱり気配りですね。スポーツ、料理、楽器、言語などは、時間をかけて努力すればなんとかなりそうじゃないですか。だけど人への気配りは、生まれ持っている優しさというか、努力だけで得られるものではないような気がします。僕は、未だに女心はわからないですもん(笑)

――古谷さんが、そんな風に感じていたことに驚きました(笑)

今話していても恥ずかしいです(笑)。だから、安室のように気配りができて女心も分かる男になりたいです(笑)

作品情報

名探偵コナン ゼロの日常

名探偵コナン ゼロの日常 19

ある時は名探偵毛利小五郎の弟子、安室透。ある時は日本を守る公安警察、降谷零。またある時は、黒ずくめの一員、バーボン。三つの顔(トリプルフェイス)を持つ男のプライベートは誰も知らない......は...

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