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ニュース 2023年5月15日(月)12:00

家族を探す“貝”が全米で大バズり アカデミー賞ノミネート作「マルセル 靴をはいた小さな貝」予告

「貝だって人生は、ままならない」

「貝だって人生は、ままならない」

(C)2021 Marcel the Movie LLC. All Rights Reserved.

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第95回アカデミー賞の長編アニメ映画賞にノミネートされ、A24が北米配給を担う「マルセル 靴をはいた小さな貝」の予告編とポスターがお披露目。実写とストップモーションアニメを組み合わせ映像で、“靴をはいた小さな貝”マルセルが、SNSでバズり、全米の人気者になっていくさまが切り取られている。公開日は、6月30日に決定した。

本作は、2010年~14年にYouTubeで順次公開され、累計5000万回再生を記録した短編作品を長編映画化したもの。おしゃべりで好奇心旺盛な小さな貝マルセルの冒険を時にコミカルに、時にエモーショナルに描き出す。新進気鋭の映像作家ディーン・フライシャー・キャンプが監督を務め、本人役で出演も果たしており、フィクションでありながらもドキュメンタリーのように見せたモキュメンタリー手法をとった。なおキャンプ監督は同作の高評価を受け、実写映画版「リロ&スティッチ」の監督にも抜てきされている。

アマチュア映画作家のディーン(キャンプ)は、あるAirbnb(民泊サービス)で、体長およそ2.5センチの貝・マルセルと出会う。ディーンは彼が語る人生に感銘を受け、マルセルを追ったドキュメンタリーをYouTubeにアップする。

予告編では、マルセルが祖母コニーに、「台本はないし、誰もどんな映画になるか分からないんだ」と告げる。本作のもととなった短編作品は、キャンプ監督と、マルセルの声を担当したジェニー・スレイトがふたりだけで作り上げ、ときにアドリブ演技を加えて2日足らずで製作された。そんな成り立ちで作られた本作が、どのような映像体験を提供してくれるのか、期待が高まるオープニングだ。

不慮の事故で家族と離ればなれになり、コニーとふたり暮らしのマルセルは、寂しさを抱えている。しかし、「怖がっていてはダメ。冒険あるのみよ」というコニーの言葉に背中を押され、家族探しを決意したマルセル。情報提供を募る映像をウェブにアップすると、SNSで瞬く間に大バズり。全米の誰もがマルセルのことを知っているという、経験したことのない新たな人生が始まる。しかし、野次馬が家に押しかけたことでコニーとの生活が脅かされ、バズったがゆえの悩みを抱えたマルセルの心の穴は次第に広がっていく。自分の涙の上に立つマルセルと、「貝だって人生は、ままならない」というコピーが、寂しくもあたたかく映し出されている。ポスターでは、お菓子の包み紙を利用して宙に浮かぶマルセルが確認できる。

「ミッドサマー」「エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス」などで知られる製作・配給会社のA24が、複数のハリウッドメジャーとの熾烈な競争の末に、北米配給権を獲得。たった6館での限定公開にも関わらず、館アベレージで興行収入2.8万ドルをあげる大ヒットとなった。全米メディアが、「マルセルに会えば世界が変わって見える」(The Hollywood Reporter)、「本年度最も楽しくて、胸に刺さる!」(Entertainment Weekly)など、ストーリーの深みや強度を絶賛した。

米映画批評サイト「Rotten Tomatoes」では、98%(4月27日時点)というハイスコアを獲得。賞レースでも、ファンタジーをはじめとしたジャンル作品が集まる第47回サターン賞(最優秀アニメ映画賞)、“アニメのアカデミー賞”の異名を持つ第50回アニー賞(長編インディペンデント作品賞、長編作品声優賞、長編作品脚本賞)などで受賞を重ねた。

「マルセル 靴をはいた小さな貝」は、6月30日に東京の新宿武蔵野館、渋谷パルコ8F ホワイト シネクイントほか全国で公開。

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