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イベント 2023年10月28日(土)19:30

庵野秀明氏「ゴジラ-1.0」に好意的な意見 「いろいろツッコミどころは満載」とも

山崎貴監督(左)と庵野秀明監督

山崎貴監督(左)と庵野秀明監督

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ゴジラ生誕70周年記念作品となる最新作「ゴジラ-1.0」(読み:ゴジラマイナスワン)の公開記念トークイベントが10月27日、都内で行われ、同作のメガホンをとった山崎貴監督と、2016年公開の「シン・ゴジラ」で脚本・総監督を務めた庵野秀明氏が出席。ゴジラ愛にあふれた対談を繰り広げた。

日本で製作された実写版ゴジラの30作目にあたる本作では、焦土と化した戦後日本を舞台に、突如姿を現したゴジラが、すべてを失った人々を負(マイナス)に叩き落す。

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山崎監督は、東宝から「ゴジラ」新作のオファーを受けた際の心境を「正直『シン・ゴジラ』の後かよって(笑)。ぺんぺん草も生えていないのに、普通は誰もやらないですよ」と率直に告白。これに対し、庵野氏は「いや、本当によくやった(引き受けた)よね。最初はビビッていたけど、やっぱりやるんだ」とこちらも素直なリアクションを披露した。

完成した「ゴジラ-1.0」について、庵野氏は「よくできていた。これまで培った技術力が集約されていて、山崎君の仕事の集大成になっていると言っても過言ではない」と好意的な意見。同時に「いろいろツッコミどころは満載」とも評し、山崎監督から「うるさいわ!(笑)」と反撃される場面も。一方、山崎監督が「(作中の)軍艦は、庵野さんが悔しがるようなものにしたかった」と自信を示すと、庵野氏は「軍艦は、ぬるい!」とバッサリ斬るなど、白熱の攻防戦に会場は大いに盛り上がった。

今回、トークイベントに参加した理由として「とにかく応援しなければと思って。大儲けしてくれないと、特に国産の特撮は続かない」と庵野氏。「恐らくリクープ(費用の回収)は大丈夫だと思うけど、リクープじゃ許してくれない感じでしょ?」と発破をかけた。

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この日は、庵野氏が企画を提案し、樋口真嗣監督、尾上克郎准監督が監修を務めた「シン・ゴジラ」のモノクロ版「シン・ゴジラ オルソ」が上映され、山崎監督は「オルソ、怖いです。夜のシーンとか、すごく怖い」。庵野氏は「全然違うものになっているので、お楽しみに。(事業を終了する)東京現像所の最後の仕事になった」とアピールし、「『ゴジラ-1.0』もモノクロ版を作ったほうがいい。二重に儲かるし、昭和が舞台だから“シンクロ率”も高いと思う」と発言。庵野氏の口から発せられた“シンクロ率”の言葉に、山崎監督と客席は、再び大盛り上がりだった。

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なお、山崎監督によると、先日プロモーション来日を果たしたギャレス・エドワーズ監督(「GODZILLA ゴジラ」「ザ・クリエイター 創造者」)が、「ゴジラ-1.0」を鑑賞したといい「見終わった後、ひれ伏してくれた」とうれしい報告。ただ、「予算は1億ドルくらいですか?」と質問されたといい、実際の製作費がそれをはるかに下回る件には、苦笑いだった。

「ゴジラ-1.0」は、11月3日の“ゴジラの日”に全国公開。ラージフォーマット【IMAX、MX4D、4DX、Dolby Cinema】含めて、東宝配給作品最大級となる全国500館以上での公開が決定した。それに先立ち、第36回東京国際映画祭(10月23日~11月1日)のクロージング作品として上映。北米の映画館では、「GODZILLA MINUS ONE」の英題で12月1日より公開されることも決まっている。

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