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インタビュー 2023年12月2日(土)19:00

幾田りら&あの、声優挑戦「デデデデ」でのコラボ語る「“誰かになる”のって楽しい」

幾田りら、あの(左から)

幾田りらあの(左から)

幾田りら(ヘアメイク/nari スタイリスト/神田百実 衣装/LA BELLE ETUDE)、あの(スタイリスト/神田百実 衣装/keisukekanda)

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浅野いにお氏の人気漫画を前後編2章立てで劇場アニメ化する「デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション」(前章:3月22日公開 後章:4月19日公開)。本作の主人公・小山門出と中川凰蘭(通称:おんたん)の声優を務めているのは、アーティストの幾田りらあのだ。本作が初共演となったが、お互いをリスペクトし合う2人の息はピッタリ。そのコンビネーションに、早くも手応えを感じているようだ。

「週刊ビッグコミックスピリッツ」(小学館刊)で2014~22年に連載された原作は、第66回小学館漫画賞の一般向け部門や、第25回文化庁メディア芸術祭マンガ部門の優秀賞を受賞した人気作。東京上空に突如“侵略者”たちの巨大な“母艦”が出現。3年後、女子高生の小山門出と中川凰蘭が、終わりを迎えないまま絶望が日常に溶け込んでしまった世界で、青春の日々を送る姿を描く。

今回は、幾田とあのにインタビューを敢行。「楽しかった」と語るアフレコの裏側、互いの印象、唯一無二の“浅野いにおワールド”に参加したことについて聞いた。(取材・文/壬生智裕)

(C)浅野いにお/小学館/DeDeDeDe Committee

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●アフレコで苦労したことは? 浅野いにおからの“言葉”も

――今回の役のオファーが来た時はどう思いましたか?

あの:嬉しかったです。やっぱり原作がこんなにも愛されてるというか。ぼくもすごく好きな世界観のマンガだったので。その物語の中の中川凰蘭ちゃんをやるというのは、すごくプレッシャーもありつつ、とても楽しみで、ドキドキでした。

幾田りら(以下、幾田):わたしも本当に嬉しかったです。たくさんの方に愛されてる作品ですし、緊張感もありながら、この世界をしっかり門出として生きられるようにという気持ちで臨もうと思いました。

――声優業というのは普段とは違う作業だったと思うのですが、今回のアフレコで苦労した点はありましたか?

あの:今回はディレクションというディレクションはそんなになかった気がします。(原作者の)浅野さんからは「そのまんまでいいです。あのちゃんが思うままでやって」と言ってくれたので。初挑戦だったんですけど、なんかやりやすかったですね。でも喋り方が早口で、けっこう僕の生活にはないスピードの子だから、そこがけっこう難しかった。あと難しい言葉をいっぱい使うから、テンポ感というか。そこには慣れてなくてちょっと苦戦したんですけど、やってくうちに癖になっていく感じがあって。楽しくできました。

幾田:はじめて浅野さんにお会いしたときに「変に役を作っていくよりは、幾田さんそのままでやってくれたら。それが門出になると思います」と言ってくださったので、あまり作り込みすぎず、わたしの思う門出をやっていこうという気持ちでいました。でも、実際ブースに入って録っていくうちに、門出という人が、何か言葉を発する際に“フィルターがあるタイプ”だなと感じるようになったんです。
 自分が置かれてる環境や状況、いろんな人との関係性において、自分の言った言葉とは別のところに、本当の感情があるというか。そういう背景を持った状態でしゃべることが多かったように感じました。その辺の塩梅というか、いろんなことを試しながら「きっとこんな感情が裏に隠れてるんじゃないか」というのを頭に描きつつ、演技をすることはけっこう大変でしたね。

●声優業の魅力「違う誰かになって、しかも演じる。それがとても楽しかった」

――アフレコは楽しかったですか?

幾田:今回、声の演技をさせていただくこと自体がすごく楽しくて。なんか歌とも全然違う、自分ではない、違う誰かになって、しかも演じるということがとても楽しかったというか。普段そういうことはやってないので、誰かになるのって楽しいなと思って。誰かの中で生きるって、遊び心も芽生えてくるので。そこも楽しかったです。

あの:ぼくもめっちゃ楽しかったです。おっしゃるように自分じゃない誰かというか。しかも門出と凰蘭という、ものすごく愛おしいキャラに命を吹き込む――この物語の中で生きるということをさせていただけるというのは本当に……ありがとうございますという感じで(笑)。めちゃくちゃいい経験というか、この時間は、ほかでは変えられないなと思うくらい、やり甲斐を感じています。

ヘアメイク/nari スタイリスト/神田百実 衣装/LA BELLE ETUDE

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スタイリスト/神田百実 衣装/keisukekanda

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●初共演の感想、お互いの印象について

――共演が決まったときはどう思いました?

幾田:やっぱりこの2人って、すごく仲良しの親友で。絶対的存在の2人じゃないですか。だから、あのちゃんとのタッグというのが最初は想像ができなくて。もちろん最初から、あのちゃんがおんたんにハマってると思っていたんですけど、実際にこの2人で掛け合いをしたときに、どんな風になるのかがまったく想像できてなかった。

――そうだったんですね。

幾田:でもこの役が決まった時から、あのちゃんが出している歌とか、出ているテレビをめちゃくちゃ見て。どんな人なんだろう、というのをリサーチしていました。あのちゃんはどんな感じのおんたんで来るのかなと想像しながら。やっぱり門出は、おんたんと出会って人生が変わっていくので、いい意味であのちゃんに影響されていこうと思いました。

ヘアメイク/nari スタイリスト/神田百実 衣装/LA BELLE ETUDE

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――あのちゃんの印象はどうでした?

幾田:印象としては、いろんなメディアに出られてる感じと、実際にお会いしてしゃべる感じがそのままだなと思いました。でもあのちゃんが出されてる曲を聴いて、すごく音楽と真摯に向き合ってきた人だな、と思ったんです。なんといっても、「THE FIRST TAKE」を見たときにすごく衝撃を受けたんですよ。2曲(「ちゅ、多様性。」「普変」)ともどっちも違う表現で。心の中にある弱い部分をさらけ出して歌ってくれてるっていうか。それを感じたときに、これはすごいシンガーだと思って。歌い手としてはそこに一番惹かれました。

あの:この役に決まった時は、アーティスト2人でやるんだと思いました。幾田さんは、なんかイメージがすごくしっかりしてらっしゃるというか。すごく正解を叩き出す人というか。それはアーティストとしてもだけど、曲の詞を歌に乗せるやり方が上手というイメージがあって。

幾田:うれしい。

あの:それで詞が人に届きやすくなってるんだろうなと。歌い方とか感情の出し方が上手だから、きっと声優もめちゃくちゃ上手なんだろうなって思ってて。だから初めて聞いたときにめちゃくちゃ門出だなって思って。「ウワァッ」となった(笑)。でもそれってたぶん、幾田さんが思うままにやってると言ってたから。めちゃくちゃナチュラルなのに門出になってるというのが、やっぱり運動神経がいいからだと思います。すごく器用な方だなと思います。

スタイリスト/神田百実 衣装/keisukekanda

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幾田:実は話をしていて、わたしたちの共通点って、運動神経が割といい方だよねということに気付いたんです。2人とも足が速かったみたいなところもあって。もちろん最初は収録でも何度か録り直したりしてたんですが、けっこう早い段階で息が合ってきたというのは、お互いにそういうところはあるんだろうなと思います。最初はそれぞれ別に収録していたんですけど、2人で一緒に収録をやると空気感がまた違ってきて。

あの:全然違いました。

幾田:楽しかったですね。

●「デデデデ」の魅力とは?

――お二人が感じる作品の魅力は?

幾田:今となっては、コロナ禍のこともあったりしたので、あり得ない話じゃないと思うんです。この世界が変わってしまうという大きな出来事がいろんな視点で、もちろん主人公たちから見た視点もありますし、偉い人から見た視点だったり、一般市民から見た視点だったり、いろんな人の視点があることによって、自分の死生観を考えさせられたというか。なので、何か多分、自分自身と世界のことを見つめ直すきっかけになるだろうなって。私がそうなったように、きっと皆さんにも見ていただいたら、その日常とのギャップ感も含めて、多分そう思ってもらえるんじゃないかなと思います。

あの:同じようなことになっちゃうんですけど、最近の日本でも、自分たちの生活の中でもこういうことがあり得るようなことになってしまった、みたいな。それがこのタイミングで実際演じられてよかったなと思うし、見てる人にも今、当たり前のように流れる時間とか、いろんな考え方にいろんな角度から刺激をくれる作品なんじゃないかなと思いました。それと絵とか動きとかはかわいいのに、どことなく一瞬怖くなるときがあって。そういうのって普段の生活の中にもあるなと思うし、そこが魅力的。僕はそういうのが好きなので、多分めちゃくちゃ入り込んで見てもらえるんじゃないかなと思っています。

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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章

デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章 1

3年前の8月31日。突如巨大な『母艦』が東京へ舞い降り、この世界は終わりを迎えるかにみえた― その後、絶望は日常に溶け込み、大きな円盤が空に浮かぶ世界は今日も変わらず廻り続ける。 友情と初恋と終...

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