2024年1月25日(木)19:00
キラとラクス、アスランとカガリ 「ガンダムSEED」で推したいカップルエピソードガイド
「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの新作映画「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」が1月26日に公開されます。「機動戦士ガンダムSEED」シリーズでは恋愛も大きな要素となっており、この記事ではシリーズに登場するカップル達とその印象的なエピソード(話数)をご紹介します。振り返りのガイドとしてお使いください。
なお、話数の表記は配信中のHDリマスター版に準じ、総集編「スペシャルエディション」への対応は「SE」と略して示します。この記事では「機動戦士ガンダムSEED」(以下、SEED)および「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」(以下、DESTINY)のネタバレを含みます。
【この記事で紹介するキャラクター】
キラ・ヤマトとラクス・クライン
アスラン・ザラとカガリ・ユラ・アスハ
シン・アスカとルナマリア・ホーク
シン・アスカとステラ・ルーシュ
アスラン・ザラとメイリン・ホーク
キラ・ヤマトとフレイ・アルスター
その他のカップル達
【キラ・ヤマトとラクス・クライン】
キラは「SEED」の主人公です。遺伝子調整を受けた「コーディネイター」ですが、地球連合軍のロボット兵器(MS)「ストライク」に乗って幼なじみのアスランやZAFT軍(コーディネイター国家「プラント」の市民軍)と戦うことになります。「SEED」の後半で「スーパーコーディネタ―」実験(人工子宮実験)のただひとりの成功例であることが判り、平和を願いながら最強のパイロットとして戦わなければならない運命を背負っています。
ラクスはプラント最高評議会の穏健派シーゲル・クラインの娘で、プラントの歌姫として慕われています。キラに新型MS「フリーダム」を託し、父の死後クライン派の指導者として戦争を終結させるべく戦艦「エターナル」に座乗してキラとともに戦場に立ちます。「DESTINY」のラストでプラント最高評議会に招かれます。もとはアスランの婚約者でした。
キラとラクスのおすすめエピソード
・SEED 10.PHASE-08「敵軍の歌姫」 (SE1に対応)
2人の出会いのエピソードです。宇宙を漂流したラクスがキラによって回収され、母艦「アークエンジェル」に収容されます。
ふわりとしたラクスの振る舞いや、挿入歌「静かな夜に」が印象的なほか、あなたは優しいと言われて頬を赤らめるキラも初々しいです。
・SEEED 44.PHASE-46「たましいの場所」 (SE3に対応)
戦艦「エターナル」が隠れたコロニーメンデルの研究所跡でキラは自身の生い立ちを知ります。多くの戦いにさらされ自分は生まれてきてはいけないのはと泣くキラに、ラクスは自分はキラに会えて幸せになったと告白します。
なお、ラクスが傷ついたキラを介抱し「フリーダム」を託すのは、30.PHASE-32「約束の地に」から32.PHASE-34「まなざしの先」です。
・DESTINY 13.PHASE-13「よみがえる翼」 (SE1に対応)
中立のオーブ連合首長国に隠棲していたキラとラクスに、プラントのデュランダル議長が差し向けた暗殺部隊が迫ります。キラを再び戦いに巻き込むまいとするラクスですが、キラはラクスを守るために「フリーダム」で出撃します。
・DESTINY 39.PHASE-39「天空のキラ」 (SE3に対応)
デュランダル議長に対抗するため、宇宙で「エターナル」を発進させたラクスはZAFT軍に発見されて窮地に陥ります。それを知ったキラは地球からブースターを使って駆けつけ、新型機「ストライクフリーダム」に乗り込み敵を退けます。再会を喜び、お互いの力になろうとする2人が印象的です。
【アスラン・ザラとカガリ・ユラ・アスハ】
アスランはプラント最高評議会の主戦派パトリック・ザラの息子で、ZAFT軍のエリートです。母を核攻撃「血のバレンタイン」で失っています。MS「イージス」「ジャスティス」「インフィニットジャスティス」などに搭乗します。
カガリはオーブ連合首長国代表首長ウズミ・ナラ・アスハの娘です。密かにMSを開発した父に反発して対ZAFTレジスタンスに参加して戦場に出ますが、オーブが侵攻されて父と死別するとその遺志を継いでオーブの指導者となります。劇中でキラと姉弟(カガリは母体出産のナチュラル)でありアスハ家の養子であったことが判ります。「スカイグラスパー」「ストライクルージュ」「アカツキ」などに搭乗します。
アスランとカガリのおすすめエピソード
・SEEED 23.PHASE-24「二人だけの戦争」 (SE2に対応)
2人の出会いのエピソードです。戦闘中にオーブ近海の島に不時着した2人は機体を降りて戦い、カガリがアスランの捕虜となります。ともに救助を待つ間に、戦う理由や目の前の人を殺したいわけではないといったテーマが語られます。
カガリは01.PHASE-01のキラに続き、ここでもアスランに男の子と間違われています。
・SEEED 41.PHASE-43「立ちはだかるもの」(SE3に対応)
父の強硬な軍事行動を止められなかったアスランは、「エターナル」をはじめとした中立艦隊(三隻連合)に合流します。カガリはひとりで悩まないように語り掛け、アスランはオーブ脱出時に父を亡くしたカガリを気遣って「ごめん」と抱きしめます。
このときアスランが首にかけている「ハウメアの護り石」は、29.PHASE-31「慟哭の空」でカガリからアスランに渡されたものです。アスランがきちんと君を守ると伝えるのは最終決戦の前、46.PHASE-48「怒りの日」になります。
・DESTINY 08.PHASE-08「ジャンクション」 (SE1に対応)
オーブの代表首長となったカガリを偽名アレックスを名乗って護衛していたアスランは、父パトリックの思想を継いだグループのテロを目の当たりにし、プラントに戻る決意をします。カガリは内政の安定のために有力首長家との縁談がありますが、アスランは自分の気持ちとして別れ際にカガリに指輪を贈ります。
この後カガリは政略結婚に応じますが、式の最中にキラの手によって攫われて国を脱出することになります。
・DESTINY 41.PHASE-42「自由と正義と」 (SE3に対応)
アスランとカガリが言葉を交わすシーンは24.PHASE-24「すれ違う視線」、39.PHASE-39「天空のキラ」などにありますが、このエピソードでカガリは父の残したMS「アカツキ」に乗ってオーブの指揮権を回復し、アスランもキラとラクスに背中を押されて自分のために戦う決意をし、それぞれの選択が示されます。44.PHASE-45「変革の序曲」で国に残ったカガリは、アスランのことをメイリン・ホークに頼みます。
【シン・アスカとルナマリア・ホーク】
シンは「DESTINY」の主役の一人です。「SEED」でオーブが戦場になった際に両親と妹を失いプラントに移住して軍人となり、作中では新鋭MS「インパルス」「デスティニー」のパイロットとして活躍します。家族が死ぬ原因となった「フリーダム」やアスハ家への怒りが戦いの動機のひとつで、妹の遺品の携帯電話を手元に残しています。
ルナマリアはシンと同じく戦艦「ミネルバ」に乗る同僚のパイロットです。赤い「ザクウォーリア」「インパルス」に搭乗します。「DESTINY」序盤では英雄であるアスランに憧れており、シンの子どもっぽさをたしなめていましたが徐々にシンの力を認めていきます。
シンとルナマリアのおすすめエピソード
・DESTINY 37.PHASE-37「雷鳴の闇」 (SE3に対応)
ZAFT軍から脱走した先輩軍人であるアスランを、同道していたルナマリアの妹メイリンとともにシンは撃墜してしまいます。同僚、妹を失ったシンとルナマリアはともに泣いて、身を寄せ合うことになります。
・DESTINY 49.PHASE-50「最後の力」 (SE4に対応)
プラントのデュランダル議長がオーブを排除しようとする月面決戦で、シンとルナマリアはアスランと再会して戦うことになります。妹やステラなど守れなかった人のために戦うことに執着するシンをルナマリアが止めに入り、アスランに敗れることでシンは過去から解放されていきます。
44.PHASE-45「変革の序曲」で、ルナマリアが自分はシンに守られなくても大丈夫だと伝えたように、ルナマリアの強さがシンを受け止めることに繋がるようにも見えます。
【シン・アスカとステラ・ルーシュ】
ステラは地球連合軍の強化パイロット「エクステンデッド」で、MS「ガイア」「デストロイ」に搭乗してシンたちと敵対します。人ではなく実験体として扱われ、手術や投薬、催眠の影響で不安定で子供のように無邪気に振舞います。
シンとステラのおすすめエピソード
・DESTINY 21.PHASE-21「さまよう眸」 (SE2に対応)
ディオキアでの休暇中、シンは敵と知らぬまま海で溺れたステラを助けます。「死ぬ」という言葉に異常におびえるステラを、戦災孤児と思ったシンは、自分が守るから大丈夫だと落ち着かせます。別れ際、寂しがるステラにシンは再会を約束します。
2人の再会は25. PHASE-25「罪の在処」でシンがステラのMSを破壊するときになります。
・DESTINY 32.PHASE-32「ステラ」 (SE3に相当)
ZAFT軍でステラの延命ができない事を知ったシンは、ステラを地球連合軍に返しますが、ステラは再調整されベルリン市街をMS「デストロイ」で破壊し始めます。
シンはステラを一度制止しますが、仲間たちが撃墜されたショックやキラの「フリーダム」の姿に正気を失って再度攻撃を始め、キラに倒されてしまいます。ステラはシンに「好き」と言い残し、33.PHASE-33「示される世界」でシンは彼女の遺体を冬の湖に沈めます。ステラの死はシンが「フリーダム」を倒そうと決意する契機にもなっています。
【アスラン・ザラとメイリン・ホーク】
メイリンはシンやアスランの乗るZAFT軍戦艦「ミネルバ」のオペレーターで、ルナマリアの妹です。「ミネルバ」脱走後は、アスランと行動を共にし戦艦「エターナル」のオペレーターを務めます。
アスランとメイリンのおすすめエピソード
・DESTINY 36.PHASE-36「アスラン脱走」(SE3に相当)
デュランダル議長から追われる身となったアスランは偶然にメイリンの部屋に逃げ込み、メイリンは身を挺して彼を匿います。追手に撃たれメイリンはアスランとともに脱走することになります。
このエピソード以前では17.PHASE-17「戦士の条件」などで姉ルナマリアとアスランへの憧れを語るシーンがあります。
【キラ・ヤマトとフレイ・アルスター】
フレイは「アークエンジェル」の避難民で、大西洋連邦事務次官の娘です。もともとキラの友人サイ・アーガイルの恋人ですが、父の死によってパイロットであるキラに接近しキラを戦闘に駆り立てようとします。フレイは「SEED」の後半でZAFT軍に捕らわれ、核使用に関する秘密をリークする役割を与えられ、地球連合軍の戦艦「ドミニオン」に回収されます。
キラとフレイのおすすめエピソード
・SEED 13.PHASE-13「宇宙(そら)に降る星」 (SE1に対応)
艦隊に合流したキラは除隊許可証をもらいますが、フレイや友人たちが志願し避難民の脱出前に戦闘が始まったことで軍に戻ります。キラは「ストライク」に乗ろうとするフレイを止めフレイの分も戦うと言い、フレイはキラを自分の思いが守ると口づけします。
・SEED 26.PHASE-28「キラ」 (SE2に対応)
母国であるオーブに逃げ込み友人たちが家族と面会する中で、キラは家族を失ったフレイのために艦に残ります。しかしキラの優しさにフレイはかわいそうなのは自分ではなくキラのはずだと激高してしまいます。キラもまた自分がコーディネイターとして生まれたことに悩み、両親と会おうとはしません。
・SEED 45.PHASE-47「悪夢は再び」 (SE3に対応)
フレイがキラと会うシーンはありませんが、「アークエンジェル」から「ドミニオン」に転属したナタル・バジルールに対して、フレイはキラと再会したい、以前のように戦いから目を背けることはしないと語ります。
【その他のカップル達】
・ムウ・ラ・フラガとマリュー・ラミアス (「SEED」「DESTINY」に登場)
ムウは地球連合軍の戦艦「アークエンジェル」のベテランパイロット。マリューは技術士官ですが、なりゆきで「アークエンジェル」の艦長となります。また、ムウは「DESTINY」で記憶を失い地球連合軍の指揮官「ネオ・ロアノーク」として登場します。
・ギルバート・デュランダルとタリア・グラディス (「DESTINY」に登場)
デュランダルは「DESTINY」の時点のプラント最高評議会議長で、遺伝子の研究者でもあり「デスティニープラン」(遺伝的能力による社会統制)を提唱者します。タリアはシンやアスランの乗るZAFT軍の戦艦「ミネルバ」の艦長です。2人は学生時代からの知り合いで一時は付き合っていましたが、コーディネイター間では出生率が低いために婚姻統制があり、タリアは他の男性と結婚して一児をもうけます。
なお「機動戦士ガンダム」(1979年)ではデュランダル役の池田秀一はシャア・アズナブルを、タリア役の小山茉美はキシリア・ザビを演じていました。
・アスラン・ザラとミーア・キャンベル (「DESTINY」に登場)
ミーアは歌手で、デュランダル議長の手引きで整形手術を受け、偽のラクス・クラインとして広告塔となります。ラクスの婚約者だったアスランと仲良くなろうとします。
・アンドリュー・バルトフェルドとアイシャ (「SEED」に登場)
バルトフェルドはZAFT軍の隊長で地上戦艦「レセップス」で地球に降りた「アークエンジェル」を迎え打ちます。アイシャはバルトフェルドの恋人で、戦闘ではMS「ラゴゥ」に砲手としてともに乗り込みます。バルトフェルドは後にラクスに従い、「SEED」「DESTINY」で戦艦「エターナル」の指揮官となります。
・ディアッカ・エルスマンとミリアリア・ハウ (「SEED」「DESTINY」に登場)
ディアッカはZAFT軍のパイロットでキラたちと戦い捕虜となります。ミリアリアはキラの同級生で「アークエンジェル」ではオペレーターを務めます。
ミリアリアは恋人が戦死した恨みからディアッカ殺そうとしますが、怒りを静め「アークエンジェル」が軍を離れたときにディアッカを解放します。ディアッカは宇宙での決戦までにパイロットとして「アークエンジェル」に同道し、「DESTINY」ではZAFT軍に複隊します。ミリアリアからは振ったとセリフありますが(27.PHASE-27)、その後の関係は不明です。
気になったカップルの描写は総集編「スペシャルエディション」や、該当話数をご覧ください。リマスター版となった効果もありますが見直すと印象が違って楽しいので、ぜひお薦めです。
参考文献
・「ロマンアルバム 機動戦士ガンダムSEED DESTINY インパルス編」徳間書店.2005.
・「ロマンアルバム 機動戦士ガンダムSEED DESTINY デスティニー編」徳間書店.2006.
・「機動戦士ガンダムSEEDコズミック・イラ メカニック&ワールド 」双葉社.2012.
アニメハック編集部コラム
[筆者紹介]
アニメハック編集部(アニメハックヘンシュウブ) 映画.comが運営する、アニメ総合情報サイト。
作品情報
-
C.E.70。経済圏の確立を求めるコーディネイター(ザフト)とナチュラル(地球連合)の軋轢は「血のバレンタイン」の悲劇によってついに武力衝突へと発展した。モビルスーツを要するザフトを各地で地球軍...
フォトギャラリー
フォトギャラリーへ
-
機動戦士ガンダムSEEDシリーズ超全集
2024年12月16日¥6,600
-
社員の働きがいをつくるエンゲージメント
2024年06月11日¥1,650
-
機動戦士ガンダムSEED FREEDOM (Blu-ray 通常版)
2024年12月25日¥5,000 ¥3,855
-
情報と建築学: デジタル技術は建築をどう拡張するか/東京大学特別講義
2024年03月20日¥2,970
特集コラム・注目情報
関連記事
イベント情報・チケット情報
- 9月20日(金)
- 6月8日(土)
- 5月18日(土)