2020年7月7日(火)19:00
【かねやん的アニラジの作り方】第18回 オンラインイベントの裏側―そして分かったベルガモの本業

イメージを拡大
6月は様々なオンラインイベントを試そうと準備を進め、合計で6本のオンラインイベントを実施しました。「オンライン飲み会」「デジタルお渡し会」「ネットサイン会」「オンラインサミット」「オンライン企画会議」とあえて内容をいろいろ変えてみました。
今年3月にはじめて「デジタルお渡し会」を実施しました。これは会議用アプリZoomを使用しZoomに参加者が入ってもらってお一人お一人と出演者が10~15秒程度お話するというものです。オンラインで商品は直接お渡しできないので後日郵送というかたちをとります。3月はあわてて準備したのでここまででしたが、この時の反省点として1つのZoomの会議室に参加者が入ると別の参加者が出演者と話してる内容が丸聞こえになるというデメリットがありました。やはり「推しとは1対1で話したいものね」。で今回はその反省点を活かし、参加者にのみYoutubeとZoomのURLを伝え、まずそのYoutubeに入ってもらいます。これを待合室とし、スタジオにいる僕が「次は○○さんどうぞ」とYoutubeに呼びに行き、Zoomで待っている出演者と1対1で話をしてもらうという仕組みでデメリットを克服しました。ZoomとYoutubeの併用によるこの「デジタルお渡し会」はZoomにつなぐのに時間がかかりましたが、これは参加者の皆さんが「デジタルお渡し会」の仕組みの理解が進めばスムーズに進行してくると思います。
「ル美子さん」で実施した「ネットサイン会」も面白かったです。これは商品を購入していただいたリスナーにお一人お一人色紙にサインを書いてお送りするものです。そしてサインを書いている模様をニコニコとYoutubeで配信します。つまり出演者が「○○さんありがとうございます」と話してサインを書いているだけの映像をずっと流しているわけです。233枚のサインを書いている間に「ありがとうございます」がなぜか「おめでとうございます」って言ってみたりする極めて単純な作業な映像。これを1000人以上の方に見られていました。
1カ月の経験を通じて結論的には「リアルイベントが待ち遠しいね。でもオンラインもありだね」ということです。ベルガモで製作している番組は全国の皆さんに視聴されています。「なまらぶ」のように北海道のSTVラジオさんと共同で製作している番組を除き、ほぼ人口比通りで北海道から沖縄まで満遍なく視聴されています。緊急事態宣言が解除され、主催者である我々がソーシャルディスタンスに配慮したイベント運営を徹底するにせよ、ほぼ感染者のいない地域から東京に出てくるのはそれなりのストレスを感じるでしょう。この状況は当面解消されないでしょうから「リアル」参加と「オンライン」参加両方用意する形がいいのではないかと思っています。
以前このコラムでもベルガモの売上の7割はイベントとそれに伴う物販とお話しました。ですからベルガモはイベント制作業か? といわれれば今回はっきりそうではないと分かりました。数多くのオンラインイベントを通じ感じたことはやはりベルガモは「番組屋さん」であり、番組を愛する人たちがそれを支えるため「オンライン」でも参加してくれていることがよく分かります。実際お金を払うのは「イベント」かもしれませんが番組が中軸であるということです。
新型コロナウイルスは今後どう展開していくかまだ不透明ですが「番組制作はストップさせない」その一点で事業展開をしていきます。
◆宣伝です。
◎ベルガモ公式YouTubeチャンネルが開設されました。各番組の無料パートをお楽しみいただけます。
◎ベルガモの最新情報は をチェック。かねやんTwitterアカウントは @kaneyanmamotan

かねやん的アニラジの作り方~体験的アニラジプロデュース論~
[筆者紹介]
兼田 健一郎 株式会社ベルガモ代表取締役社長(カネダ ケンイチロウ) 昭和43年大阪府生まれ。法政大学社会学部を卒業、平成3年ラジオ大阪に入社。報道部記者として大阪府警や国会を担当し、事件事故、55年体制崩壊を取材した。東京支社に転勤後一貫してアニメゲームゾーン1314V-STATION の番組プロデュースに携わる。編成企画部長、編成制作部長、東京支社長などを歴任。平成30年退社。日本の新しい音声コンテンツを創造する株式会社ベルガモを創立。
フォトギャラリー
フォトギャラリーへ
関連するイベント情報・チケット情報はありません。