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特集・コラム 2020年10月8日(木)19:00

【かねやん的アニラジの作り方】第20回 ラジオが面白くなってきた

「ベルガモちゃん」(デザイン:内藤泰弘)

「ベルガモちゃん」(デザイン:内藤泰弘)

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最近ラジオが面白くなってきた。おそらく前から面白かったのだろうけれど、放送局を辞めて2年。ようやく仕事ではなく、リスナーとして楽しめるようになったということでしょう。もちろんラジオが好きでラジオ局に入ったわけですから。

僕は外出する予定のない日はかならず午後からベルガモスタジオに出勤して、こういった書き物をしたり、メールのやり取り、通販の発送業務などをしたりしていますがその時のお供がラジオ。最近はニッポン放送の午後帯がお気に入りです。長くこの時間帯はTBSラジオと文化放送に後塵をはいしてきたニッポン放送だが、最近スタートした「ナイツ ザ・ラジオショー」と「辛坊治郎のズーム」が面白い。ナイツはもちろん、日本一の漫才師といわれるコンビだが、まず午後1時の番組スタートから冒頭30分間フリートークでしゃべり倒す。いくらナイツとはいえ、月~木で30分のフリートークはかなり大変だろうがこれがさすがにすごい。また曜日代わりの女性芸人アシスタントもいい。特に木曜日の箕輪はるかさんが落ち着いた声がラジオによく合います。これからどんどん面白くなっていくでしょう。スポンサーのついていないニュースには「ここでスポンサー募集中、ニッポン放送ニュースです」というところなんか新番組っぽくて細かいところまでよく考えられてます。

午後3時30分からは「辛坊治郎のズーム」。ニュースバラエティ番組でズームオンという特集コーナーがメインで硬軟取り混ぜたニュースや話題が毎日4本ほど放送される。このコーナーが物足りることなくまたやりすぎでもなくちょうどいい。辛坊さんというと関東の方はニュースキャスターのイメージだと思います。関西人の僕は日曜夜に放送されていた「おもしろサンデー」で、司会の桂文珍さんと由紀さおりさんに突っ込まれながら今ではなかなかできないきわどいレポートをしていたイメージが強くあります。そんなバラエティ色の強い辛坊さんのイメージを思い出させてくれるのがこの番組です。僕がもともと報道出身ということもあって報道系の生ワイド番組が好みです。この10月からTBSラジオが夜放送していた「荻上チキのSession」が午後に引っ越してきたこともあって午後3時半からはニッポン放送、文化放送ともこの時間は「報道系ワイド」でそろうことになりました。時々局を変えながら聞き比べるのもおもしろい。

アニラジも聴くようになった。先日僕が前職で手掛けていた「めっちゃすきやねん」がアニラジアワードを受賞したということでその受賞記念オンラインイベントに呼ばれました。その予習にと思いradikoで何週分か聴いていたら、radikoのレコメンド機能で「大地・みなみのカレーチャーハン」を薦められ聴くようになった。大地葉さんが昭和歌謡や「アイマス」について熱く語ったり(熱くなるものがかなり幅広い)、ぜひベルガモでも何かお願いしたい逸材だと思いました。

冒頭でも、ラジオはおそらく前から面白かったのだろうけれど、僕が放送局を辞めて2年がたち、仕事ではなくリスナーとして楽しめるようになったとお話ししました。世の中的にも徐々にラジオは盛り上がって来ているようです。その中核にはradikoの存在があります。さっき僕がカレーチャーハンを知ったのも「radikoのレコメンド機能」。TBS、ニッポン放送、文化放送の3局の報道系ワイドを聴き比べることができるのも「radikoのタイムフリー機能」。そして今山梨で休日を過ごしていますがラジオを聴きながら原稿が書けるのも「radikoのエリアフリー機能」を使っているから。広告費にもようやくいい影響が出ているようで、博報堂DYホールディングスが毎月発表している「媒体毎の広告取扱高」を見ると4月以降ラジオが雑誌を抜きマス4媒体で第3位になっている。おそらく僕がラジオ、特に営業に携わるようになってからラジオが3位なったのは初めてだろう。もちろんこの4月以降ということはコロナの影響をもろに受けている時期。3位といっても、テレビ、新聞、雑誌に比べるとラジオは減少率が低いということなので、ラジオ復権とはとても言えないが確実にいい芽が出ている。

さらにVoicyなど音声コンテンツアプリも続々リリースされている。「人の話を聞く」という人間の営みの根源がこのコロナ禍になか再注目されているのはうれしいことだ。

◆宣伝です。
◎ベルガモ公式YouTubeチャンネルが開設されました。各番組の無料パートをお楽しみいただけます。

◎ベルガモの最新情報は をチェック。かねやんTwitterアカウントは @kaneyanmamotan

兼田 健一郎 株式会社ベルガモ代表取締役社長

かねやん的アニラジの作り方~体験的アニラジプロデュース論~

[筆者紹介]
兼田 健一郎 株式会社ベルガモ代表取締役社長(カネダ ケンイチロウ)
昭和43年大阪府生まれ。法政大学社会学部を卒業、平成3年ラジオ大阪に入社。報道部記者として大阪府警や国会を担当し、事件事故、55年体制崩壊を取材した。東京支社に転勤後一貫してアニメゲームゾーン1314V-STATION の番組プロデュースに携わる。編成企画部長、編成制作部長、東京支社長などを歴任。平成30年退社。日本の新しい音声コンテンツを創造する株式会社ベルガモを創立。

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