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特集・コラム 2019年3月30日(土)19:00

「ワンダーフェスティバル2019[冬]」会場で見た「Fate」シリーズ当日版権トレンド

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2月10日に開催された「ワンダーフェスティバル2019[冬]」。前回のコラムではこの造形に関する世界最大のイベントでのメーカー完成品のトレンドについてまとめました。
 ですが、「ワンフェス」はメーカーフィギュアだけではなく、当日版権の商品を出展するディーラーが会場の半分以上、全体の8分の5を占めています。

当日版権は「ワンフェス」最大の特徴で、イベント開催時1日に限って、アニメやゲーム、特撮、マンガ等の原作からの商品化権を正式に許諾してもらえるというもの。
 当コラムの「ワンフェス」前のレポートでまとめているように、当日版権の人気ではこの数年「Fate」が圧倒的。ではその内訳はどうなっているのか? 今回はそのあたりについてまとめてみたいと思います。

この数年、「ワンフェス」取材ではその時にいちばん数多く出されている作品およびその他注目タイトルの出展をしているディーラーを実際に端から端まで周って、レジンキットフィギュアを出しているディーラーをチェックしています。以前は「艦隊これくしょん-艦これ-」を周っていたのですが、この数回は「fate」シリーズを押さえています。全部周ってるとはいえ、見落としやタイミングが悪くてチェックできなかったものなどもあるため、100パーセントとは言えないのですが、90パーセントくらいは押さえているはず。その写真を全部載せるのは無理なので、ザッとしたデータとともにピックアップして掲載していきましょう。

今回の「ワンフェス」、取材で撮影した「Fate」シリーズのレジンキットフィギュアは345点ありました。これはドールやグッズ等は含んでいない数字です。
 当日版権締め切りの関係で、2018年8月くらいまでに登場したキャラクターが登場していることになるのですが、「FGO」でいうと、水着イベント「サバフェス」まで。昨年の冬の「ワンフェス」同様に、水着サーヴァントが多数登場していました。

その中でもいちばん人気が高かったのは水着ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕こと、バーサーカー/ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕で、17体見かけました。もともとジャンヌ・ダルク〔オルタ〕は非常に人気の高いサーヴァントでしたが、その水着版ということで予想通りの人気の高さ。ジャンヌ〔オルタ〕はその他にも9体あり、全部で26体。その中からいくつかご覧いたきましょう。

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左上から右に夢のカグツチノ公国、クラフトライク、ADAMANTIUM FACTORY、硫黄泉。

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左上から右に、Z-Design、たろゐち、Atelier Drop D、Take 5 studio。それぞれポーズや作風に個性があります。

2番手として他の水着サーヴァントが来るかと思っていたら、ちょっと意外なことにアビゲイルが18体。しかもその半分は3周年イベント時に発表された英霊旅装姿でした。キャラ人気ももともと高かったのですが、この旅装デザインに惹かれたディーラーが多かったようです。

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左上から右に、アビゲイルの英霊旅装でSakaki Workshop、~studio~SunFlower、ソウカブトのもの。2018年夏の水着イベントの概念礼装で登場した水着アビゲイルも人気で、左下から右に、Yawn rabbit、鶴の舘。

2018年の水着サーヴァントではジャンヌ・ダルク(ジャンヌ全体で11体で水着が5体)やBB(13体中水着が11)や謎のヒロインXX(7体)も人気。BBと謎のヒロインXXは再臨の段階でまるでデザインが変わるサーヴァントですが、いずれの段階も出ていました。

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左上はシェリフ堂、右上はチェリーブロッサムの水着ジャンヌ。謎のヒロインXXは左下の、第一再臨(電ネコ団)、右下の第二再臨(放課後リボル部)、そして……

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左上の第三再臨(スーパーバイザー)。水着BBも同じように右上の第一再臨(スーパーオニオン)、第二再臨(甘夏屋)、第三再臨(Heartstrings)と揃います。掲載したディーラー以外からも出ていました。

他に人気の高かったのは、ネロ・クラウディウス(水着やブライド含め14体)や、マシュ・キリエライト(11体。うちサーヴァント姿は3体で他は水着や私服など)、新しめのところでは葛飾北斎(12体で英霊旅装が6体)など。2018年水着では牛若丸も4体見かけました。

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左上から右に、ネロ ランジェリーver.(スノー☆キャット)、牛若丸 水着Ver.(林檎連盟)、マシュ・キリエライト 英霊正装ver.(CBO)。左下は葛飾北斎 英霊旅装(凸+凹の店)、右下は葛飾北斎 英霊旅装(CtrlZ)。

また、「FGO」のサーヴァント枠は昨年8月の段階で200人を超えていますが、そのうち116人が当日版権として出ていました。一般販売のフィギュアではなかなか出そうにはないサーヴァントまで出るのも当日版権だからこそ。

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左上はセイバー/女王メイヴ(fullscale)、右上は概念礼装の「忠犬待ったなし」(ねんどこねこねこ)。沖田総司〔オルタ〕も人気モチーフで、7体見かけました。右下は、はちみつ工房のもの。右下のライダー/アルトリア・ペンドラゴン〔オルタ〕ライダーは小抹香からで、未塗装ながら大ボリューム!

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男性サーヴァントも多数登場。左上はヴラド三世胸像(MIDORO)、右上はアルジュナ フォンダン・オ・ショコラ&カルナ ガトー・オ・ショコラ(FOX FRAME)、左下はルルハワの黒ひげ(ヤツメウナギ)、右下は岡田以蔵(カーブモデルズ)。今回男性キャラで多かったのは岡田以蔵で、5体見かけました。

TYPE-MOONの当日版権の規定は自由度の高さでも知られています。そのため、フィギュアのデザインやコスチューム、シチュエーションなどオリジナルのものも多数。

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右上から左へ、メイドジャンヌ(グリズリーパンダ)、エレナ・プラヴァツキー(チャイナドレス)(SB4黒鈴小径)、BBマシュ(ウサPハウス)、左下から右へ、軍服邪ンヌ(くまの目)、源頼光 バレーユニフォームver.(ideal dystopia)、ランサー/クー・フーリン(ぷにゃぱん)。メイド服やチャイナ服(SB4黒鈴小径は他にもエレナを多数出しています)、軍服、さらには別サーヴァントの衣装やオリジナルの女体化もありなのです。

「Fate」シリーズは、その人気の高さはもちろんですが、多数のキャラクターが存在し、なおかつコンスタントに新キャラが登場していること、規定の自由度が高いことなどもあって、当日版権というシステムの魅力を存分に味わえる作品になっています。新キャラを一般販売よりも早く立体化したり、一般販売では出来ないようなシチュエーションにしたり。さらに最近の一般販売フィギュアでは薄くなっている、原型師の個性、作家性を楽しむことも。当日版権フィギュアならではの面白さを堪能するのにぴったりなのです。
 次回の「ワンフェス」は7月28日ですが、メーカーブースだけではなくぜひ当日版権のディーラーの方も周ってみてください。「Fate」以外にも、ここでしか見ることができない作品が並んでいるのです。

島谷 光弘

ホビー&フィギュア トレンド

[筆者紹介]
島谷 光弘(シマタニ ミツヒロ)
フィギュア専門誌「フィギュアマニアックス」を企画・編集し、2000年頃からフィギュアが質、量、人気ともに拡大する10年以上の時期をメディア側で見続ける。現在はフリーでウェブ「ホビーマニアックス」の運営や、ホビー系のウェブやメディアで執筆中。

イベント情報・チケット情報

ワンダーフェスティバル 2018[冬] 3
開催日
2018年2月18日(日)
時間
10:00開始
場所
幕張メッセ(千葉県)

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