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インタビュー 2017年4月28日(金)20:30

「血界戦線 & BEYOND」小山力也&宮本充インタビュー 「血界戦線」の奥深さと、受け継がれる役者魂

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「トライガン」で知られる内藤泰弘氏が「ジャンプスクエア クラウン」(集英社刊)で連載中の漫画(現在は「血界戦線 Back 2 Back」に改題)を原作とし、2015年に放送されて好評を博したテレビアニメ「血界戦線」。同作は、現世と異界(ビヨンド)が混ざり合う大都市ヘルサレムズ・ロットを舞台に、無類の力を誇る「ブレングリード流血闘術」の使い手であるクラウス・V・ラインヘルツ率いる秘密結社ライブラが、世界の均衡を守るべく、人知れず戦う姿を描くバトルアクション作品だ。

17年内にはテレビアニメネクスト・シリーズ「血界戦線 & BEYOND」の放送が決定しており、前シリーズで語られていない原作エピソードがアニメ化されるということも相まって、その期待値はうなぎのぼり。今回は、放送に先駆け、クラウス役の小山力也と、ライブラの副官的存在であるスティーブン・A・スターフェイズを演じる宮本充に、前シリーズ「血界戦線」の収録の舞台裏を振り返ってもらいながら、新シリーズ「血界戦線 & BEYOND」にかける意気込みを聞いた。

■「奥深さ」に裏打ちされた大人のアニメ「血界戦線」 ヘルサレムズ・ロットの底知れぬ混沌に潜む魅力

――今回は、前シリーズ「血界戦線」を振り返りながら、新シリーズ「血界戦線 & BEYOND」への展望をお聞かせいただきたいと思います。まずは大きなところから。「血界戦線」という作品の魅力はどこにあると思いますか?

小山:さまざまなところが「奥深い」ことですね。作品設定のカッ飛んだところも、ひとりひとりのキャラクター造形や関係性も。たとえば「親分と子分」みたいな単純な関係性ではなく、ある局面では対立したり、過去に何らかのいきさつがあったり……。果てしなく、楽しく想像できる余地を持っていると思います。また、えげつない異形の者たちもたくさん登場する作品なので、そちらも楽しいです。ビジュアル面でも、アニメ版では原作からさらに一歩推し進め、ヘルサレムズ・ロットという不可思議な街自体の魅力がより伝わってくるようになっています。

宮本:よく見ると、一瞬しか映っていないようなところまで、細かく描写されているんですよね。それによって、街にも奥深さが生まれている。小山さんが言った人間ドラマも味わい深く、まさしく「大人のアニメ」として成立していたと思います。

それに、敵もクラウスやスティーブンの力を軽々と上回ってくる。そういう意味では、第7話「拳客のエデン」が、とても象徴的でした。敵と味方の関係性も、決して勧善懲悪にとどまらず、とても「奥深い」です。

ですから、その深みにもっとハマっていけるように、スティーブンを演じたいと思っているんです。僕の場合は「この作品はこういうテーマだから」とか「スティーブンはこういう人間だ」とか、俯瞰で見ることはしないようにしています。人間は「自分が生きるテーマ」なんてわかっていないはず。ただ、その時その時に必要なことをする。そうすることで、生きた人間が表現できるんじゃないかと考えています。

小山:それができる作品だから、役者としては、とてもやりがいがある。クラウスは「体はデカイけど、心はもっとデカイ」というところを一番大事にして演じています。彼自身強烈な力を持っていますが、それだけに頼ることなく、心の強さと信頼できる仲間を支えとする。そんなクラウスの「奥深さ」を表現していきたいと思っています。

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宮本:スティーブンも、きっと抱えてきた過去があって、ずっと内心では揺れ動いているはず。そんな男が、あの風体でピシッとしている。そういった、見た目とは少し違う内面とのギャップが、演じていて楽しいところですね。

小山:スティーブンもクラウスも、ヘルサレムズ・ロットという混沌とした街の中で、それぞれに生きることを楽しんでいる。そうした「楽しみ方」を表現していきたいですね。

宮本:小山さんは、これまでにいろいろな役を演じていらっしゃるけれども、クラウスはご本人にとても近い役どころだと思います。たたずまいがそっくりですよね。

小山:いえいえ、僕はクラウスみたいに若手に優しくないので、彼を見習わないといけません。レオナルドに対する「君を誇りに思う」というクラウスの言葉を、胸に刻んで生きていきたいと思います(笑)。

宮本:(爆笑)。

作品情報

血界戦線 & BEYOND

血界戦線 & BEYOND 42

現世が異界(ビヨンド)と交わる街ヘルサレムズ・ロットを舞台に、秘密結社ライブラのメンバーが世界の均衡を保つため、新たな事件に立ち向かう。

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