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特集・コラム 2022年12月24日(土)12:30

【SLAM DUNK初心者向けガイド】湘北高校、インターハイ県予選の軌跡

初心者のみならず、原作を読み返したい人もご一読を

初心者のみならず、原作を読み返したい人もご一読を

(C)I.T.PLANNING,INC. (C)2022 THE FIRST SLAM DUNK Film Partners

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バスケットボール漫画の金字塔「SLAM DUNK」を新たにアニメ映画化した「THE FIRST SLAM DUNK」(井上雄彦監督)が12月3日に封切られ、2週連続で興行ランキングの首位に立ちました。既に興行収入30億円を突破しており、どこまで数字を伸ばすのかにも注目が集まります。

熱狂的なファンに支えられてきた「SLAM DUNK」ですが、原作の連載が終了してから26年、世代的に未見の人も多くいるはず。映画.comでは、作品の主舞台となる神奈川県立湘北高校バスケットボール部が強豪揃いの神奈川県で、インターハイ予選をいかに勝ち上がっていったのかを振り返ってみます。


■初戦からベスト16まで

三浦台戦を117対47で勝利すると、続く角野戦を160対24、高畑戦を103対59で圧勝していきます。そして、最初の難関となったのがベスト16に進んで対峙する古豪・津久武戦となりました。


■実はエピソードに事欠かなかった津久武戦

原作漫画では多くが語られていない津久武戦ですが、1994年7月9日に劇場公開された映画「スラムダンク 全国制覇だ!桜木花道」で大々的なアレンジが加えられ、詳細が描かれています。

津久武高の川崎一美監督は、湘北高校バスケ部監督・安西光義が「白髪鬼」と恐れられていた大学バスケ界の名将時代の教え子にあたります。そして、赤木剛憲と木暮公延の中学時代のバスケ仲間・伍代友和が主将を務めている、前年度のインターハイ予選ベスト8の実力校です。

主将の伍代はもともと特徴のないプレイヤーでしたが、川崎監督のもとでシューターとしての素質を開花させた努力派。しかし、湘北戦では桜木花道から強引にボールを奪った際、花道が転倒したためファイルを取られたことで、審判と揉めてしまう一幕も。

また、1年生でレギュラーをつかんだセンターの南郷洸一郎が、赤木晴子に一目惚れして、花道とひと悶着起こすシーンも描かれています。

試合は112対79で、湘北が準々決勝進出を決めます。


■準々決勝の翔陽戦はロースコア

準々決勝に進んだ湘北は、インターハイ予選決勝リーグ進出をかけて、過去4年連続でインターハイ出場を果たしたことのある強豪・翔陽高校と対戦します。キャプテンの藤真健司が監督も兼任し、スタメンに190センチ台の長身選手を4人も揃える大型チームでした。

試合序盤は完全に翔陽ペースで、11対0とリードを広げられます。ここで、湘北・流川楓の名言が飛び出します。

「全員動きが硬い。パスが出せねえ」

これに奮起した湘北メンバーは追い上げ、同点に戻すなど、一進一退の攻防を繰り広げます。ベンチで控えていた藤真が試合に加わると、ムードがガラッと変わります。そして、試合前に「三井を5点以内に抑える」と公言していた翔陽・長谷川一志が、中学MVPだった湘北・三井寿をコート上でも挑発します。

この試合の湘北のキーパーソンは、三井です。体力の限界を迎えていた三井は、ヨロヨロの状態になりながらも4本連続で3ポイントシュートを決めるなど、大活躍を見せます。そして、流川のダンクで試合を引っ繰り返すと、翔陽の猛攻を耐え抜き、僅差で勝利します。

湘北62対翔陽60。湘北は、決勝リーグ進出を決めます。


■海南大附属との激戦で王者の実力を知る

湘北の決勝リーグ初戦の相手は、17年連続で神奈川県予選を制し続けている“常勝”軍団。前年のインターハイでは、準決勝で山王工業に敗れますが、全国ベスト4に進出しました。

いわゆるタレント揃いで、神奈川No.1プレイヤーといわれ圧倒的な実力を持つ牧紳一を筆頭に、屈指の3ポイントシューター・神宗一郎、1年生ながらスタメンを勝ち取った清田信長、地味ながら巧いセンター・高砂一馬ら、枚挙にいとまがありません。

そして、湘北戦でクローズアップされたのが、背番号15の宮益義範。身長160センチ、体重42キロと小柄ですが、強豪バスケ部で3年間鍛錬を続けた精神力とともに、神を除けばチームNo.1のシュート力を誇る実力者なのです。智将として知られる海南大附の高頭力監督が、桜木封じとして途中から投入する宮益が、湘北を苦しめます。

また、赤木が試合中にケガをして治療のため一時ベンチに下がるなど劣勢を予感させますが、流川の爆発的な活躍などもあり、両者譲らず僅差のまま終盤へ。

残り時間19秒で三井が3ポイントを放ちますが、外れてしまいます。必死のリバウンドでボールを奪った桜木が赤木にパスしようとしたものの、誤って海南大附の高砂にパスしてしまい、そのまま試合終了。悔し泣きの花道は、責任を感じて髪を丸刈りにします。

総当たりの決勝リーグ1試合目、海南大附属90対湘北88で敗戦。


■武里戦に寝坊 秘密兵器は次戦に温存

決勝リーグ第2戦に向け、湘北高校体育館にはマネージャーの彩子がしたためたのは、「がけっぷち」という書。安西先生は、花道にシュートの特訓を提案します。徐々に自信を取り戻していく花道ですが、練習に打ち込み過ぎて武里戦には寝坊で遅刻し、出場することがかないませんでした。

この試合、海南大附属との試合で負傷した赤木も早々にベンチに下げ、次戦に向けて温存する作戦を安西先生は取ります。そんななか、花道が遅刻したわけですが、出場できなかったのは罰だけが理由ではありませんでした。花道の特訓の成果を陵南に見せないという指導者たちによる心理合戦も働いていたのです。

主力2人を温存しても、勢いに乗る湘北は圧勝します。決勝リーグ2試合目は、湘北120対武里81で勝利。


■安西先生が倒れ指揮官不在も、木暮が起死回生の3ポイント

花道のシュート練習に付き合っていた安西先生が倒れ、病院に搬送されます。これにより、インターハイ出場の最後の枠をかけて、湘北と陵南の直接対決は指揮官不在のまま挑むことになりました。

陵南は、花道と流川が入部してから初めて練習試合をした相手校。超高校級エースの仙道彰、赤木のライバルでもあるセンターの魚住純が湘北の前に立ちはだかり、さらに謹慎明けのスコアラー、福ちゃん(福田吉兆)が湘北を苦しめます。

湘北は、魚住のファウルトラブルなどにより、一時は15点差をつけてリードしますが、仙道たちから怒涛の反撃に遭います。陵南の田岡茂一監督は、湘北の不安材料を突こうとしますが、逆にその不安材料として挙げた選手たちにことごとく活躍されます。その最たる例が湘北の副主将・木暮でした。

完全フリーになった木暮が3ポイントを決め、勝敗を決したシュートを放ったのは花道でした。念願となるインターハイ出場を決めた赤木が、試合終了と同時に号泣するシーンは今作の名場面のひとつといえるでしょう。

決勝リーグ3試合目、湘北70対陵南66。湘北がインターハイ出場を決め、試合終了後にはバスケ部全員で安西先生の入院する病院へ駆けつけ、病室で胴上げしています。

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