2023年9月5日(火)12:30
岡田麿里監督、主題歌を担当した中島みゆきのメッセージに大感激「毛穴が開きまくっております」
舞台挨拶の模様
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アニメーション映画「アリスとテレスのまぼろし工場」の舞台挨拶付きプレミア試写会が9月4日、新宿ピカデリーにて行われ、声優の上田麗奈、久野美咲、岡田麿里監督が登壇。主題歌を担当した中島みゆきからサプライズで音声メッセージが届くと、岡田監督は大感激していた。なお、榎木淳弥は体調不良のため、イベントを欠席した。
本作は、「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」などの脚本家として知られ、「さよならの朝に約束の花をかざろう」で監督デビューを果たした岡田の監督第2作。製鉄所の爆発事故により出口を失い、時まで止まってしまった町で暮らす14歳の正宗(CV:榎木)が、いつか元に戻れるようにと、何も変えてはいけないルールができ鬱屈とした日々を過ごしていたなか、謎めいた同級生・睦実(上田)に導かれ、製鉄所の第五高炉へと足を踏み入れる。そこにいたのは言葉の話せない、野生の狼のような少女・五実(久野)だった。
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昨日まで編集作業をしていたという岡田監督。「変化を禁じられた町」というコンセプトについて「私たち世代は、変わっていくことがいいこと。変わらないことがダメなこととして育ってきた」と語り出すと、「時代的に閉塞感があるなか、変化できないことってこういうことなのかなという部分を描いていけたらいいなと思いました」と作品に込めた思いを説明する。
そんな“変化しない”ことが変化してくきっかけとなるのが“恋”だという。岡田監督は「恋と愛ってまったく違うものなのかなと思っているんです」と述べると、「いままでは愛情に繋がる恋愛を描いてきて、恋とはご無沙汰になった日々のなかで、恋の激しさを描いてみたくなりました」と作品のヒントになる発言をする。
ネタバレができないため、具体的なことが言えないなか、上田は「作品を経験して、恋ってもどかしいし苦しいけれど、いいなと思いました」と感想を述べると、岡田監督は「アフレコのとき、上田さんが役に入り込んでくださった」と感謝する。
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また、あるシーンで榎木、上田、久野が互いに向き合ってアフレコを行うシーンがあったという。上田は「3人の肉体をリアルに感じながらお芝居をしたいシーンだったので、3人で話し合って提案させていただきました」と裏話を明かすと、岡田監督も「めちゃくちゃ嬉しかった。3人のお芝居を見ていて、こういうことが起こるんだなと。3人の演技があったからこそ、製作陣はお芝居に負けないような作品にしなければと気合が入ったんです」と相乗効果を強調していた。
この日は、作品世界に惚れ込み、アニメーション映画へ初めて楽曲「心音(しんおん)」を書き下ろした中島みゆきから音声メッセージが届いた。
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中島からの「アニメーションの世界と中島みゆきという組み合わせは、異種格闘技みたいな気がするんですけれど、その辺のびっくり感も含めて、お客さんに楽しんでいただけたら嬉しいです。中島はとにかく岡田麿里さまを尊敬申し上げておりますので、映画の完成を期待に満ち満ちてお待ちしております」というメッセージを受け取った岡田監督は、「当たって砕けろの思いで、ダメ元でお願いしたらこのようなことになりました。本当にありがとうございます。毛穴が開きまくっております」と大感激していた。
「アリスとテレスのまぼろし工場」は9月15日全国公開。
作品情報
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突然起こった製鉄所の爆発事故により全ての出口を失い、時まで止まってしまった町で暮らす中学三年生の正宗。いつか元に戻れるように、住人たちは変化を禁じられ鬱屈した日々を過ごす中、謎めいた同級生の睦実...
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