2025年9月6日(土)20:00
押井守×天野喜孝「天使のたまご」4Kリマスターの予告編が公開 増補改訂版ムックも復刊

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(C)押井守・天野喜孝・徳間書店・徳間ジャパンコミュニケーションズ
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11月21日に劇場公開される「天使のたまご 4Kリマスター」の予告編が披露された。また、書籍「THE ART OF天使のたまご 増補改訂復刻版」の発売も決定した。
「天使のたまご」は1985年に発売されたOVA。原案・脚本・監督を、後に「GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊」を手がける押井守、原案・アートディレクションをゲーム「ファイナルファンタジー」 シリーズのイメージイラストなどで知られる天野喜孝が担当した。水中に沈み荒廃した都市を、たまごを抱えてさまよう少女(CV:兵藤まこ)と、夢で見た鳥を探してやってきた少年(故・根津甚八)の交流を幻想的に描く。
4Kリマスター版は、同作の40周年を記念して制作。押井監督による監修のもと、35ミリフィルム原版から4Kリマスター化し、ドルビーシネマ対応版も制作された。音響もモノラルのオリジナル音源を解析・分離することで、5.1chサラウンド、ドルビーアトモスに対応している。今年5月には「第78回カンヌ国際映画祭クラシック部門」でワールドプレミア上映が行われた。
予告編はリマスター映像をもとに制作され、アップデートされた同作のポテンシャルを垣間見ることができる。都市に浮かぶ太陽を見つめてたたずむ少年に「あなたは誰?」と呼びかける少女のセリフで幕を開け、少女の持つたまごに興味を寄せている様子をうかがえる内容となっている。
「THE ART OF天使のたまご 増補改訂復刻版」は、同作のイラストやフィルムメイキングを収録し86年に発売されたムック「THE ART OF 天使のたまご」に、天野によるイメージボード80ページを追加して04年に刊行された「THE ART OF 天使のたまご 増補改訂版」の復刻版となる。価格は4950円(税込)。
1985年当時に同作を鑑賞し影響を受けたという、「花とアリス」「キリエのうた」などで知られる映画監督・岩井俊二からのコメント全文は以下の通り。コメントの一部は、予告編にも引用されている。
【岩井俊二(映画監督)】
1985年。敗戦から40年、気がつけば世界第2位の経済大国となっていたニッポン。
僕らは音楽やコミックやアニメの無限の可能性に陶酔し、それ越しにこの世界や平凡な日常を眺めていた。
この映画は決して楽観主義的な映画ではないが、あの時代特有の未来を信じる想いが化石のように封印されている。
「天使のたまご」というタイトルは未来に向けて放たれたタイムカプセルの隠喩でもあるのだろう。
あれからさらに40年。このタイムカプセルが4Kで蘇るという。今の若い子たちは何を想うのか? そこに興味は尽きない。
作品情報
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水没した都市の中で、たまごを抱き続ける少女。彼女は、それが天使のたまごであると信じていた。奇怪な戦車から降り立った、巨大な銃を抱えた少年。彼は、夢で見た“鳥”を探していた。廃墟のような街で、ふた...
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THE ART OF 天使のたまご 増補改訂復刻版
2025年10月10日¥4,950
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天使のたまご 音楽編 ~水に棲む~(UHQCD)
2025年05月07日¥2,750
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天使のたまご 音楽編
¥1,781 ¥1,473
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天使のたまご完全版 (上)
2005年05月01日¥1,320
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