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特集・コラム 2024年2月15日(木)20:00

アニメ化から5年、「鬼滅の刃」をつくり続けるufotableが積みあげた規格外のアニメーション【「『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」評論】

(C)吾峠呼世晴/集英社・アニプレックス・ufotable

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アニメ「鬼滅の刃」シリーズが、テレビアニメ第1期の劇場先行上映版「鬼滅の刃 兄妹の絆」で2019年3月にスタートしてから丸5年が経とうとしている。

19年にテレビアニメ第1期「竈門炭治郎 立志編」全26話、20年に空前の大ヒットを記録した「劇場版『鬼滅の刃』無限列車編」、21~22年に第2期「遊郭編」全11話、23年に第3期「刀鍛冶の里編」全11話。そして、今年24年の春から待望の第4期「柱稽古編」の放送がはじまる。

この5年、ufotable(アニメーション制作)がつくり続けてきた「鬼滅の刃」の映像は、より高みを目指して進化し続けてきた。同じメインスタッフが、ほぼ1年に1作のペースで新シリーズを制作することでノウハウが蓄積し、キャラクターの絵や背景美術も一層映えていく。「もっとすごい映像がみたい」というファンからの期待にこたえ続け、テレビアニメどころか、一般的な劇場アニメとしても完全にオーバーフロー状態だと感じられる、規格外の途轍もないアニメーションが、テレビや配信サイトで無料で見られてしまう。テレビシリーズの映像と音響を劇場フォーマットにアップデートした「『鬼滅の刃』絆の奇跡、そして柱稽古へ」をスクリーンで見ると、この映像をつくるためにどれだけの人の手と時間がかかっているのだろうと途方もない思いにかられてしまう。

近年のアニメスタジオでufotableは、「継続は力なり」を同じシリーズをつくり続けることでしめしてきたスタジオのひとつだと思う。上・下巻の新書ノベルズを各章ごとにアニメ化した「劇場版『空の境界』」は07~10年に全7章&終章が公開され、アニメに触発されて原作者の奈須きのこ氏が書いたスピンアウト「未来福音」も13年に映像化された。「鬼滅の刃」シリーズの外崎春雄監督とキャラクターデザイン・総作画監督の松島晃氏によるコンビも、ufotable制作のOVA「テイルズ オブ シンフォニア THE ANIMATION」で長期シリーズを最後まで手がけた実績がある。

アニメ「鬼滅の刃」シリーズと全23巻の原作コミックスと照らしあわせると、「柱稽古編」で描かれるのは16巻の途中まで。そこから最終巻の23巻にかけて、原作最後のエピソード「無限城編」が展開される。間違いなく最後まで映像化されるであろうアニメ「鬼滅の刃」シリーズは、鬼殺隊と鬼の最終決戦を間近にひかえた“溜め”のエピソードまでたどりつこうとしている。

気の早い話だが、春放送の「柱稽古編」後のことを考えると、この先いったいどんな映像で我々の度肝をぬいてくれるのだろうと今から楽しみでならない。アニメ「鬼滅の刃」シリーズを未見の方は、このあとに待っている“大きな祭り”に一緒に参加するべく、ぜひアニメ「鬼滅の刃」に触れていただきたい。

(五所光太郎/アニメハック編集部)

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