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特集・コラム 2018年7月23日(月)19:30

「ワンダーフェスティバル2018[夏]」ガイドブックから見る当日版権フィギュアの傾向

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7月29日に幕張メッセで開催される世界最大の造形イベント「ワンダーフェスティバル2018[夏]」。会場マップやディーラーの詳細が記載されたガイドブックは現在発売中ですが、これは入場チケットも兼ねるので、参加しようという人は早めに手に入れてチェックすることをオススメします。で、そのチェックのついでに、前回の「ワンフェス」を振り返る記事「プレイバック」もご覧いただければ。この振り返り記事は、ホビー系のメディアが持ち回りで担当しているのですが、今回は「ホビージャパン」編集部。その記事、実は私が請け負って書いています。以前ご紹介した「ホビージャパン」のフィギュア専門誌「フィギュアJAPANマニアックス」の企画&編集だったり、「ホビージャパン」本誌の「ワンフェス」レポートを担当していたりだったりするもので。
 その記事では、「ワンフェス」実行委員会からもらった前回の当日版権申請数ベスト20についての詳細なデータを使ってまとめています。圧倒的に「Fate」シリーズ、かなり差が開いて「ガールズ&パンツァー」、さらに「アイドルマスター」や「ウルトラマン」シリーズなどが続くという結果でした。詳細はガイドブックをご覧ください!

では、今回の夏の様子はどうなるのか? ガイドブックに記載されているディーラー別の当日版権申請数をチェックしてみました。数え間違いなど若干あるかと思いますが、だいたいの傾向はこれで分かるはずです。
 その前にまず大前提のお話。「コミケ」などの同人誌なら、開催寸前に流行っているものを取り入れることが出来ますが、「ワンフェス」の当日版権はこの夏であれば3月18日が申請の締め切り日。正確にはこの日が予備申請締め切りで、本申請締め切りは5月8日ですが、予備申請していないものは本申請できません。4~5カ月前の時点、まだ春アニメも始まっていない段階で決めないといけないのです。従って、新タイトルも1月から放送されたものがギリギリ。そのつもりでデータをご覧ください。

まずこれはもう予想通りなのですが、今回も1位は「Fate」シリーズ。ディーラー数では221。前回は234だったので少し減っていますが、圧倒的な数。なお、「Fate/Grand Order」(以下「FGO」)以外の「Fate」シリーズのみのディーラーは1割程度で、残る9割は「FGO」を出しています。

2位はこれも前回同様に「ガールズ&パンツァー」で89。前回は88だったので、ほぼ同じ。この数年、「ガルパン」は安定した人気です。今回は「最終章」での新キャラ&戦車が本格的に登場するはず(前回は申請時には上映前だったので、事前発表の一部キャラが少しあるだけでした)。

3位は新タイトルの「アズールレーン」で60。4位にこれも上位定番となっているアイドルマスター」シリーズが59。5位に55で艦隊これくしょん -艦これ-。このあたりかなり僅差です。
 「アズールレーン」は当日版権の適応は今回から(前回「ワンフェス」はフリー扱いで若干数のみ)ですが、予想通りというか予想以上の申請数。魅力的なキャラも多く着せ替え衣装も多いので、今後も増えていきそうです。「アイドルマスター」シリーズはこのうち「アイドルマスター シンデレラガールズ」が48とその多くを占めています。「艦これ」は登場以来、2017年冬の「ワンフェス」まで連続して1位で、ピークの2014年夏では240弱だったのですが、登場から5年も経ったことや再販NGという厳しい条件もあって、かなり落ちています。
 以下、「ウルトラマン」シリーズ52、けものフレンズ41、「フレームアームズ」シリーズ35あたりが続きます。

今回の「ワンフェス」で新タイトルとして登場する1月放送アニメでは、ダーリン・イン・ザ・フランキス15、ゆるキャン△19などが目立つところ。

メーカーでも「Fate」シリーズがかなり多いはず。ただ、昨年夏同様に同じ週末の土日、「ワンフェス」とは道路を挟んで向かいにある幕張メッセ9~11では「FGO Fes.2018」が開催されます。そちらでもメーカーのFGO新作フィギュアが多数展示されます。昨年と同じパターンなら、グッドスマイルカンパニー&マックスファクトリーはメイン展示はそちらで、他メーカーは土曜日に「FGO Fes.2018」、日曜に「ワンフェス」で展示するという形になるかも。今回、「ワンフェス」のグッスマ&マックスのWonderful Hobby Life for You!!ブースでは、「Fate」関係の特集展示も予定されていますが、どうやら過去振り返りが中心の様子。
 メーカー系で他に注目なのは「アズールレーン」の動向。コトブキヤやアルターなど人気メーカーがすでに発表していますが、今回はどんな新作が登場するか? そしてもう1ジャンルチェックしておきたいのは、バーチャルYouTuber。さまざまなメディアで急激に伸びているジャンルですが、フィギュアでも続々と発表されています。今回の「ワンフェス」でも新発表はいろいろありそうです。

ということで、事前情報から推測した「ワンフェス」ですが、おそらく実際に会場を回ってみると予想外のものもいろいろ見つかるはず。立体であるフィギュアは実際に自分の目で見るのが一番! 暑さ対策をしっかりしたうえで、ぜひ「ワンフェス」会場へ足を運んでみてください。

島谷 光弘

ホビー&フィギュア トレンド

[筆者紹介]
島谷 光弘(シマタニ ミツヒロ)
フィギュア専門誌「フィギュアマニアックス」を企画・編集し、2000年頃からフィギュアが質、量、人気ともに拡大する10年以上の時期をメディア側で見続ける。現在はフリーでウェブ「ホビーマニアックス」の運営や、ホビー系のウェブやメディアで執筆中。

イベント情報・チケット情報

ワンダーフェスティバル 2018[夏] 見どころ盛りだくさん!ワンホビ28ブースを振り返ろう! 0
開催日
2018年7月29日(日)
場所
幕張メッセ(千葉県)
出演
安藝貴範, カホタン, MAX渡辺, …

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