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特集・コラム 2018年12月29日(土)19:00

「SSSS.GRIDMAN」の商品展開が加速 「メガホビEXPO」と「ワンホビギャラリー」に見るフィギュアトレンド

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2月と7月に開催される「ワンダーフェスティバル」は、当日版権フィギュアの展示即売に加えて、各フィギュアメーカーの新作発表の場となっています。
 この「ワンフェス」以外の新作フィギュアの発表の場というと、問屋さんの展示会やプライズフェアなどがありますが、それは一般には未公開。一般向けにオープンになっている大きな展示会というと、5月と11月、ちょうど「ワンフェス」の合間になる形で開催されている「メガホビEXPO」があります。これはメガハウスを中心にして、アルター、コトブキヤ、アニプレックスなど複数のメーカーが参加する展示会で、もう10年近く定期的に開催されているのです。さらにこの春からは、グッドスマイルカンパニーが同時に開催するようになりました。こちらではグッドスマイルカンパニー、マックスファクトリー、Phat!、FREEingなどの新作フィギュアの発表&展示が行われています。
 この秋の「メガホビEXPO」は11月24日、「ワンホビギャラリー」は11月24、25日に秋葉原のイベントスペースで開催されましたが、主立ったメーカーのフィギュアがずらりと並び、フィギュアの最新状況を見ることが出来るイベントとなっていました。その中から、いくつかトピックをピックアップして最新のフィギュアトレンドを確認してみましょう。

フィギュア的注目の新作アニメは「SSSS.GRIDMAN

まずはタイトル的な注目作から。フィギュアを作るには企画スタートから案内開始までと、案内開始から発売までにそれぞれ半年から1年くらいかかるのが通常のスケジュールなので、多くの場合はアニメ放送後になって本格的な商品展開がはじまります。なので、しっかりと事前に仕込んでいないと放送中にフィギュアが発表されるというのはあまりないのですが、この10月放送開始のアニメの中で「SSSS.GRIDMAN」は複数のメーカーからフィギュア化が発表されていました。
 これはもとになった特撮作品「電光超人グリッドマン」の知名度や、アニメ制作会社のトリガーへの期待感など複合的な理由があったかと思われますが、実際に反響も大きくその商品展開も加速しています。

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メガハウスからは可動フィギュアの「アクティビルダー SSSS.GRIDMAN グリッドマン」と、武器セットもついた「アクティビルダー SSSS.GRIDMAN DX アシストウェポン セット」を展開。会場にはグリッドマンの着ぐるみとのツーショット写真撮影会も。

トリガーとはグループ会社でもあるグッドスマイルカンパニーやマックスファクトリーからも多数登場。

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グッドスマイルカンパニーの「超合体超人 DXフルパワーグリッドマン」は土曜と日曜で展示のモードを変更(写真上が土曜、下が日曜の様子)。土曜の放送で登場したばかりの新モードを展示していたのです。リアルタイムで放送されているときに発表された商品だからこその展開です。

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グッドスマイルカンパニーのねんどろいどでもグリッドマン。新条アカネと宝多六花のねんどろいど化も発表されていました。

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マックスファクトリーのfigmaでもグリッドマン、新条アカネと宝多六花を発表。

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Phat!は新条アカネと宝多六花のスケールフィギュア。撮影禁止でしたが、会場にはアカネの原型の展示もありました。

写真で分かるかと思いますが、グリッドマンはいずれもかなり進行した状態での展示で、アカネや六花はパネルでの告知が中心です。先行して企画が進められていたグリッドマンに対して、キャラクターのほうは後発で、実際の放送での反響の影響によって、これほどまでに企画が発表されているのです。

グッズがいちばん欲しくなるタイミングは、リアルタイムで放送さている時&放送直後なのですが、製作に時間がかかるフィギュアだとなかなか難しいもの。「SSSS.GRIDMAN」の場合は放送に合わせてリアルタイムにフィギュアのギミックや追加パーツを公開していくという、ある意味では戦隊やライダーと同じようなタイミングでの告知となりました(ライダーや戦隊だと告知だけではなく発売も、ですが)。
 まだまだこれからも「SSSS.GRIDMAN」の商品展開は続くという発表も行われています。今回のイベント展示での話ではありませんが、美少女系の作品でも「荒野のコトブキ飛行隊」のように放送前からフィギュアの受注が開始されている作品も出てきています。放送前では作品の評価がどうなるかわからない(フィギュアが欲しくなるかどうか分からない)ので、なかなか難しい取り組みなのですがこれからの動向は要注目です。

夏の「ワンフェス」で見たトレンドのその後

夏の「ワンフェス」で一番気になっていたグッドスマイルカンパニーのPOP UP PARADEはデコマスが初展示されていました。

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幅広いファン層が多い作品から、低価格でフィギュアを出すというこのシリーズ。海外も含めた広い市場がターゲットとなっていますが、価格を抑えるためにはさまざまな工夫が必要となります。
 発表された初音ミクのデコマスを見た感じだと、造形や塗装といった部分で適宜、簡略化などが行われているようです。最終的な製品版にならないと、どこまでどうなっているかは判断できませんが。
 業界トピックス的にも、続報が非常に楽しみなシリーズなのです。

他にざっくりした印象だと、中国、東南アジア、北米等の海外市場への期待はますます大きくなっているようです。日本ではあまり知名度のない作品からのフィギュア化(最初から海外向け)もかなり増えてきています。海外を抜きにしたフィギュア市場はすでに考えにくくなっているという声も多く聞きました。

そんなこんなでいろいろ状況が変わりつつあるフィギュア業界。2月上旬にそのフィギュア業界の現在とこれからを、インタビューと取材でまとめた「フィギュアJAPANマニアックス」の2冊目が出る予定。さらに突っ込んだ話など、そちらもご覧ください!

島谷 光弘

ホビー&フィギュア トレンド

[筆者紹介]
島谷 光弘(シマタニ ミツヒロ)
フィギュア専門誌「フィギュアマニアックス」を企画・編集し、2000年頃からフィギュアが質、量、人気ともに拡大する10年以上の時期をメディア側で見続ける。現在はフリーでウェブ「ホビーマニアックス」の運営や、ホビー系のウェブやメディアで執筆中。

作品情報

SSSS.GRIDMAN

SSSS.GRIDMAN 67

ツツジ台に住む高校1年生の響裕太は、ある日目覚めると記憶喪失になっていた。そして裕太は古いパソコンに映る『ハイパーエージェント・グリッドマン』と出会う。グリッドマンは使命を果たせと語りかけ、裕太...

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