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特集・コラム 2018年8月16日(木)19:00

【前Qの「いいアニメを見にいこう」】第7回 「シンカリオン」の「エヴァ」コラボ回に物思う平成最後の夏

(C) プロジェクト シンカリオン・JR-HECWK/超進化研究所・TBS

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平成最後の夏ですなあ。急にそんなことを言いたくなったのは、「新幹線変形ロボ シンカリオン」の31話、いわゆるひとつの「エヴァ」コラボ回を見たからでございま~す。

放映開始直後から、一部のファンに「明るいエヴァ」だとか「大人がちゃんとしているエヴァ」(おいっ!)などと形容されていた「シンカリオン」。アニメに先行して展開されていた玩具では山陽新幹線の「500 TYPE EVA」(いわゆるエヴァ新幹線)もラインナップされていたし、5月に放映された第17話「西へ!!シンカリオンVS大阪名物!?」でもちょっとしたコラボが行われてもいたけれども、まさかここまで両作がガッツリと組んだお話が作られるとは。「新世紀エヴァンゲリオン」の世界を思わせるパラレルワールドに「シンカリオン」の主人公が迷い込んだという体で、「エヴァ」のキャラが続々と登場し、演じるキャスト陣も原作と同じ。セリフや構図も「エヴァ」からの引用があり、テレビ放映時には劇伴も「エヴァ」の楽曲が使用されるという豪快さ。いやぁ、すごい。

ワタクシ、「エヴァ」のテレビシリーズ&旧劇場版が思春期を直撃してまして、やはり「エヴァ」といったら不健康でナンボ、作品の話をするときのテンションは殺るか殺られるか、ニコニコ笑ってみんな仲良く楽しむようなもんではない……という気分がいつまで経っても抜けないわけですよ。ああ、自分で書いといておきながら、なんて気持ち悪い。ともあれそんなワケで、「スーパーロボット大戦」みたいにゲームなど別メディアの作品ならいざ知らずアニメ、それもロボットアニメという同ジャンルの作品で、ここまで「エヴァ」を真正面から、健康なものとして扱える時代が来たんだなあ、と。そうだよなあ、平成も終わるんだもんなあ、90年代も遠くなるわなあ……と、妙な感慨にとらわれてしまったというワケでした。まる。

さらに今期は「少女☆歌劇 レヴュースタァライト」もある。宝塚を思わせる舞台劇の要素、決闘を軸にした物語展開、動物や機械を用いた前衛的演出と、こちらはどことなく「少女革命ウテナ」を彷彿とさせる作品(スタッフ的には「舞-HiME」との関連性の方が大きいし、その雰囲気も感じられるけれども)。時代の節目を迎えるにあたり、90年代半ばから終わりにかけての、世紀末の雰囲気が懐かしく振り返られるような流れが来ているのかもしれませんな。もしかしたら、Netflixで「多重人格探偵サイコ」が急にアニメ化されたりしてね。って、唐突だなあ。いや、「B: The Beginning」なんかを見ていると、いけそうな気がして……と、謎の方向に思考が脱線してきたので、今回はこのあたりでさようなら。また次回~。

前田 久

前Qの「いいアニメを見に行こう」

[筆者紹介]
前田 久(マエダ ヒサシ)
1982年生。ライター。「電撃萌王」(KADOKAWA)でコラム「俺の萌えキャラ王国」連載中。NHK-FM「三森すずことアニソンパラダイス」レギュラー出演者。

作品情報

新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION

新幹線変形ロボ シンカリオン THE ANIMATION 14

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