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インタビュー 2015年11月20日(金)21:00

マイケル・アリアス監督に聞く「ハーモニー」のデザイン 「世界をゼロから作り出すということ」

マイケル・アリアス監督

マイケル・アリアス監督

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作家・伊藤計劃氏の小説を原作とした公開中の劇場アニメ「ハーモニー」。
 インタビュー二回目となる今回は、なかむらたかし氏と共同監督を務めたマイケル・アリアス氏に、本作の個性的な各種デザイン面や、作品の魅力について聞いた。

マイケル監督は、そもそも原作を読んだ時に、「映画向け」だと感じたのだという。「いい映画になるという予感はありました。実は自分の中では実写として作ろうと思っていたんです。少し舞台的な感じのミニマルな作品にできないか、といった試案を重ねていました」

最終的にはアニメ映画として結実することとなった「ハーモニー」。実写としての手法ではなく、アニメ化を目指す方向性に戸惑いはなかったのか。

「実写でもアニメでも、やはりコンセプトやテーマありきですから、そこを実現させるというやるべきことは変わりません。当初考えていた舞台的という要素こそ、アニメになって未来的な世界を成立させる方向へシフトしましたが、実写だから、アニメだからといった作り方の線引きはしていません」

だが、アニメというジャンルだからこそ大変になった部分もあった。

「なにせ絵の世界ですから、やろうと思えばスタッフの腕次第でなんでもできてしまうんです。この作品はロケーションが多いので、美術周りや、デザインは本当に苦労しました。世界観をほぼゼロから作らないといけなかったんです。日本以外の場所も登場しますからね。単に未来的にすればいいというものでもない。でも、そこは原作を読んで、凄く面白いと感じた部分なので、やりがいはありました」

ビジュアルとしてインパクトが大きいのは、予告にも登場している東京の街並み。独特な形をしたビル群が立ち並ぶ様は、異様な雰囲気を醸し出している。

「ビルの形は、ボロノイ図と言われる領域分けの図を取り入れたデザインにしているんです。自然界にも、葉っぱのかたちや花びらの並びに、ボロノイ図的な要素があるんですよ。原作でも書かれていた動物的な要素と技術が混ざっているような感覚は、ある程度これで表現できないかと考えていました。かなり初期の段階から簡単なソフトフェアを作って、いろんなボロノイ図のバリエーションを作ってみたり、CGモデリングを作ったりしていました」

様々なガジェットが登場するのも「ハーモニー」の特徴。オーグというコンタクトレンズ型のインターフェイスは、既存のメガネ型ウェアラブル端末とも符合する面がある。

「オーグについては、吉祥寺の街の中をiPhoneで歩いて動画を撮ったりしてテストしてみたりしましたね。オーグのような、実際にもうすぐできてもおかしくないガジェットは、むしろ難しいです。百年たってもまだできないもののほうが、突拍子もないものを作ればいいので、まだ簡単だと思いますね」

最後に、本作において注目してもらいたい点をあらためて伺った。

「ハーモニーのなかで描かれている世界は、何十年後という設定なのですが、意外とすぐに日本内で現実のものになる気がします。自分達の主張する権利を企業や政府に渡していく。そんな社会に、静かになり始めていると思うんです。自分がどこに行こうが何をしようが、クラウド上での追跡が残っているわけですから、それを操作しようと大きな力が働くようになるのも、当然ですよね。そういった部分について言及した作品ですので、ストーリーを楽しんでもらいつつ、ぜひ今の自分達と地続きの物語として観てもらえればと思います」

作品情報

ハーモニー

ハーモニー 13

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