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インタビュー 2016年6月24日(金)20:00

「機動戦士ガンダム サンダーボルト DECEMBER SKY」上映記念 漫画原作・太田垣康男が明かす作品のテーマとMSデザインの舞台裏 (2)

(C)創通・サンライズ

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一方で、エンターテインメントとしてのおもしろさも忘れられていない。ガンダムは一年戦争最強の機体で「最初は弱かった主人公が成長して、強敵に打ち勝つ」という少年漫画的パターンにはそぐわない。だが、太田垣氏はこれを逆手に取り、イオが乗るフルアーマー・ガンダムを「最強の敵」とした。逆転の発想により、ダリルがザクIIやザクIを経て、犠牲を払いつつもサイコ・ザクを手に入れるという王道を踏襲したのだ。

さらに、セイバーフィッシュやガトルといった、マニアックな航宙機が登場する点も同作の魅力だ。太田垣氏は「(今後の漫画では)原作テレビシリーズと劇場版三部作のメカを網羅して登場させたい」と豪語し「『まだビグ・ザムが出ていない』というような声にも、応えられる日がくるかもしれません」とニンマリ。

また、太田垣氏は原作アニメの大河原邦男による元デザインを絶賛。「ザクならモノアイ、ドムなら十字の窓、という“記号”さえ押さえておけば、バランスを変更しても、ちゃんとそのメカに見える」とのことで「これこそデザインの本質。勉強になります」と笑みを浮かべた。そんな中、自身がリファインしたMSの中では、アニメ版にも登場するザクIとゲルググが会心のデキだという。ザクIは、デザイン作業が先行していたザクIIの反省点をフィードバックして生まれた「太田垣版ザク」の最新型なのだ。ゲルググについては、ジオン公国の「最新兵器」を表現できたと胸を張る。「ジオン初のビーム・ライフル装備機体ですが、ジェネレーターの小型化は不可能だったはず。そこでバックパックにジェネレーターを搭載させ、シールドを保持するためのアームはヒジに配置しました」というように、詳細な設定をデザインに反映できたことに満足しているそう。

「当初はアニメ版で描かれている第3集までのストーリーで完結する予定でしたが、途中で連載の継続が決まり、今となっては第3集までが長大なプロローグ。やっと物語が動き出したところなんです」と、アニメ版ストーリーが、漫画が描く壮大な物語の序章であることも明かしてくれた太田垣氏。それだけに、アニメ版最終話を見た時には「えっ、ここで終わっちゃうの!?」と驚いたといい、「漫画原作者ながら、続きが気になってしかたがないんです。イオも『まだ終わらない』と言っているんだから、ぜひ続編を製作していただきたいですね」と期待を語った。

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