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インタビュー 2020年1月6日(月)19:00

森久保祥太郎と「魔術士オーフェン」の20年 役者としての柱になった先輩からの言葉 (2)

(C)秋田禎信・草河遊也・TO ブックス/魔術士オーフェンはぐれ旅製作委員会

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――オーフェンの少年期・キリランシェロの声を、今回は森久保さんが演じています。

森久保:最初に聞いたときは「え!?」っとなりました(笑)。20年前は中西裕美子さんが演じられたものを、今回は僕がやるんだと。手前みそながらオーフェンについては間違いなく大丈夫だろうと思っているのですが、キリランシェロは自分のなかで手ごたえが分からなくて、オンエア後、皆さんからの反響を特に知りたいところでもあります。

――3話まで拝見しましたが、過去と現在のシーンがシームレスにつながっている構成で、声もまったく違和感がなかったです。

森久保:ありがとうございます。最終的にキリランシェロもふくめて全部やれたのは、うれしかったですね。また、実際にアフレコに臨んで強く感じたのは、オーフェンと僕の距離感が変わったなということでした。20代に演じたときはオーフェンの年齢と近く、彼の感情を自然と感じながら等身大で演じていたところがあります。それが、今45歳になる僕がオーフェンを演じると俯瞰で見える部分がでてくるんですよね。20代のときは感覚で演じていたものが、今はどこかロジカルに、きちんと頭で分かったうえで演じられていて。今回は、そうした違いを特に感じました。

――過去のインタビューなどで折にふれて、最初のテレビシリーズのときにステファニー役の玉川砂記子さんからうけたアドバイスについて語られていますよね。

森久保:あのことは僕の声優人生のなかで、切っても切れない出来事ですね。収録の帰り道に玉川砂記子さんと話したことで、芝居に対する考え方や決意が大きく変わりました。当時、砂記子さんとは同じ事務所で(※シグマ・セブン)、まだ何者でもない小僧の頃からとてもお世話になっていたんです。そんな砂記子さんが初めてバシッと言ってくれたのがすごく大きくて。

――あらためて、当時のことを聞かせてください。

森久保:砂記子さんは途中からの参加で、初めてご一緒した話数の収録で、僕はNGをあまりださずに終わったんです。デビュー当初、声の演技の経験がないためNGが多くてご迷惑をかけた時期があったため、そのときの僕は「(NGがでなかったから)砂記子さん褒めてくれるかな」ぐらいに思っていたんですよね。そうしたら砂記子さんから、「あなた、NGを出さなければ良い芝居をしたと思っているんじゃない?」と言われて――。NGを出さないための芝居ではなく、ワンシーンのひとことひとことに自分の明確な思いをしっかり乗せなければならない。それが違っていて、リテイクがでてもいい。ディレクターはそのためにいて、試行錯誤しながらつくっていくのがアフレコ現場なのだから、もっと思いを乗せたソリッドな芝居をしなさい。そして、芝居を変えるときには大きく変えなさい、ということを言っていただきました。
 そこで本当にハッと気づかされました。あのときの砂記子さんの言葉はずっと僕のなかにあって、役者としての柱になっています。その影響で、わりと癖のある声優になっちゃったのかなとも思っていますけど(笑)。

――その後、玉川さんと当時のことを話したことはありますか。

森久保:いやあ、ないんですよね。なかなかお会いできなくて。「オーフェン」が復活しましたよ! と直接ご報告したいですし、もしお会いする機会があったら、「すみません。砂記子さんからの話を、いろいろなところでしゃべっています」とお話もしたいんですけれど。僕は今ひとりでやっていますが、2018年までお世話になった事務所(※ヴィムス)には後輩がたくさんいましたので、これまで僕が言われて心に残っている言葉は「僕もこんなことがあったよ」と惜しみなく伝えていました。先輩からもらったものを自分の引き出しにしまいっぱなしにするのではなく、渡せるものはどんどん後輩に渡していきたいなと常々思っています。

――完成した「魔術士オーフェンはぐれ旅」の映像を見て、どう思われましたか。

森久保:秋田先生が書き続けてきた原作により忠実な映像化をすることで、世の中はこんなに変わっているのに、今もちゃんと刺さるテーマや世界観になっているなと感じました。この普遍的なところが「オーフェン」のもつパワーなんですよね。そこを忠実に描くことによって、昔の作品だと感じさせずに新鮮に見ていただけるものになっている。「オーフェン」が初めての方でも引き込まれる世界観や、感じてもらいたい空気感が、スタッフの方々の情熱と今の技術によって、アニメーションとしてパッケージされています。
 アフレコが全部終わったあとに現場の方々と打ち上げをしたのですが、皆さん、「オーフェン」への思いがとても強くて、「もっとやりたい」という熱量をすごく感じました。僕も収録を終わったときにまず思ったことが、「もっと演じたい!」でした。まずは「魔術士オーフェンはぐれ旅」を見ていただき、その後もみんなで「オーフェン」の旅がもっとできたらなと願っています。

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<賞品>
森久保祥太郎さんサイン色紙、1名様
<応募期間>
2020年1月6日~2月2日23:59まで
<応募方法>
1.アニメハック公式Twitterをフォロー。
2.公式Twitterがツイートした、プレゼント告知のツイートをRT(リツイート)。キャンペーン終了までフォローを外さないようご注意ください。

3.当選された方には、キャンペーン終了後、公式twitterアカウントからDM(ダイレクトメッセージ)をお送りします。

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作品情報

魔術士オーフェン はぐれ旅

魔術士オーフェン はぐれ旅 31

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