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特集・コラム 2025年1月30日(木)19:00

【この2.5次元がすごい】ミュージカル「Fate/Zero」 物語のはじまりが迫力のある舞台で再現

(C)Nitroplus/TYPE-MOON・ufotable・FZPC
(C)ミュージカル「Fate/Zero」製作委員会

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虚淵玄氏による小説「Fate/Zero」は人気ゲーム「Fate/stay night」の前日譚として知られ、2011年にはアニメ化された作品です。その「Fate/Zero」を原作としたミュージカル「『Fate/Zero』〜The Sword of Promised Victory〜」が東京公演を経て、1月31日から大阪・SkyシアターMBSで上演されます。原作者である虚淵氏が脚本監修を務めていることでも注目されている作品。私もTHEATER MILANO-Zaで行われていた東京公演に訪れ、ダークファンタジーの世界を堪能してきました。

自然に物語に引きこんでくれる演出に注目

マスターと呼ばれる魔術師たちが伝説上の人物の英霊サーヴァントとして召喚し、戦いを繰り広げる「聖杯戦争」を描く「Fate」シリーズ。今作では新木宏典さんが演じる衛宮切嗣と、秋野祐香さんが演じるセイバーを中心に「第四次聖杯戦争」を描いています。切嗣のモノローグから始まり、「聖杯」や「聖杯戦争」といった物語特有のキーワードも映像を活用しながら解説されました。また聖杯戦争に参加するマスターたちの思いはさまざま。そのストーリーも冒頭で描かれ、スクリーンやセットにはキャラクターの名前も投影されるという工夫もあり、原作を知らない人でも自然に「Fate」の世界に馴染んでいける演出になっていました。

また、今作の大きな特徴は生バンドの存在でしょう。迫力のある演奏が物語にぴったりで、印象的なバグパイプの音色がファンタジーな世界を彩っていました。マスターもサーヴァントもそれぞれ正義や主張をもっているため、私たちもその思いに寄りそったり戸惑ったり。キャラクターの思いを乗せた歌声はエモーショナルで、観客の心を引きつけていました。

迫力のあるパフォーマンスで後編への期待も高まる

テクノロジーを活かした表現だけでなく、肉体的に見せてくれる演劇らしい表現も今作の魅力。回転するセットを活用することで場面転換や物語もスムーズで、迫力のあるパフォーマンスは見事でした。特に印象的だったのは、輝馬さん演じるランサーと戦うセイバーが鎧を脱ぐという場面。そこでは鎧が吹き飛ぶように離れました。ほかにも、北園涼さん演じる言峰綺礼が戦う場面では、どこからともなく特殊な武器である「黒鍵」が飛び出し、客席からは息をのむ人も見られました。「今何があったの?」や「どうやったの?」というワクワクする感覚は、私にとって舞台を楽しむ大きな理由。特に2.5次元舞台では、原作に忠実なシーンの再現に力を入れる作品も多いので、こういった驚きや楽しみに出合うために劇場に足を運んでいるのかもしれません。

ミュージカル「『Fate/Zero』〜The Sword of Promised Victory〜」は2部構成で、後編が楽しみになる作品でした。大阪公演最終日となる2月2日にはライブ配信も決定しています。

西岡 舞子

大好きなあの人に奥行きが♡この2.5次元がすごい

[筆者紹介]
西岡 舞子(ニシオカ マイコ)
オーストラリアのGriffithUniversityでジャーナリズムと犯罪心理学を学び、卒業後は出版やエンタメに携わる。舞台も音楽も仕事のあとの一杯もやっぱり生が好き! いい舞台は何度もみたいし、記念に公演グッズも買っちゃう派です。好きな動物は猫とペンギンで好きな大福はいちご大福。

イベント情報・チケット情報

ミュージカル「Fate/Zero」~The Sword of Promised Victory~【大阪】 0
開催日
2025年1月31日(金)
場所
SkyシアターMBS(大阪府)
出演
新木宏典, 秋野祐香, 山内優花, …

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