山下大輝＆岡本信彦、血が出るほどの“叫び”で作り上げた「ヒロアカ」劇場版の熱量 (2)

一大バトルから見えたデクとかっちゃんの共通点
「考え方は同じなのかもしれない」（岡本）

2人で戦うことになった“理由”とは？

(C)2019「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平／集英社

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――今作は「デク＆爆豪VSナイン」のバトルシーンが大きな見どころとなりますが、デクと爆豪が共闘するという展開はいかがでしたか？

山下　共闘というよりは「目的が一緒なので、そこをどう達成するか」という印象です。今回の敵＜ヴィラン＞のナインに勝つためにはそうせざるを得ない、2人で戦うのが一番良い。ナインに立ち向かう方法が共闘という形になったというだけなんです。

岡本　今回の展開は、「呉越同舟」という四字熟語がぴったり当てはまります。デクとかっちゃんは、ああいう危機的な状況にならなかったら、絶対に共闘にはならないはずです。特にかっちゃんはひとりで突っ走る傾向があるので。だから、共闘する2人の“あるシーン”では感動しましたよね。ちょっと鳥肌が立ちました。

山下　共闘するような流れに自然とつながる場面ですね！　言葉を交わさずとも、2人のなかに「勝つためには（共闘）しなきゃいけない」という同じ思いがあったのだと思うので、そういったところは成長と言えるのかもしれません。

岡本　僕も、それぞれが強敵と戦うなかで、おのずと2人で戦うことに……という流れに彼らの成長を感じます。何よりも、今までにない展開なので、「ヒロアカ」ファンの皆さんの心にも響く流れなのではないでしょうか。

――あくまでも「対ナイン」のうえでの最善の策だったということですね。

デク＆爆豪の前に立ちはだかるナイン

(C)2019「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平／集英社

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山下　そうですね。ナインを倒すという目的を達成するために、一番効率の良いやり方を求めた結果という。効率と最善を求めないと、どこかでほころびが出てしまうので。

岡本　この2人、最善と最速、効率を求めるところは、似ているのかもしれないです。その場の状況を見て「一番良い方法はなんだ？」みたいな。合理主義というか、相澤先生主義というか。

山下　確かに。意外と同じ作戦だったりもしますよね。

岡本　考え方は同じなのかもしれない。

――そういった意味では、2人の成長が見える戦いでした。

山下　成長という意味では、1年A組のみんなに当てはまりますね。これまでいろいろな経験をしてきたからこそ、今回、その場に適した“個性”の使い方や息の合ったコンビネーションを見せています。

――今作は、プロヒーローである雄英の先生は同行せず生徒のみで活動するため、1年A組のみんなが「生徒ではなくヒーローだった」という点が印象的でした。

今作は1年A組の生徒全員が成長を見せる

(C)2019「僕のヒーローアカデミア THE MOVIE」製作委員会 (C)堀越耕平／集英社

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山下　島民の皆さんも、彼らのことを生徒ではなく“ヒーロー”と言ってるんです。だからこそ1年A組のみんなは、“ヒーロー”という肩書に見合った動きを意識していたし、心のなかに常に強い思いと責任感を持って行動をしていた。みんながヒーローとして輝いて見え、素敵だなと思いましたね。

岡本　ただ個人的にひとつだけ言いたいことが……先生たち、どっかで見ててよ（笑）。「おい校長！　けっこう問題起こしてるんだぞ、雄英は！」と（笑）。

山下　「今回もやっちまってんぞ！」と（笑）。

山下大輝＆岡本信彦、お互いについて思うこと

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