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特集・コラム 2020年8月20日(木)19:00

【まなおのアニメ感想戦!】第18回 17年越しの「千と千尋の神隠し」ブラウン管から映画館へ

連載お休みの間にYouTubeのチャンネル登録者数が10万人を突破しました

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初めて「千と千尋の神隠し」をみたのは10歳のときでした。初めての地上波放映で叩き出した視聴率は何と46.9パーセント! この数字は現在でも「金曜ロードSHOW!」の最高視聴率です。最も多くの人に知られ、愛されているこの名作を、まさか17年後にレビューを書くことになるとは夢にも思いませんでした……というより、今でも半信半疑で信じられない気持ちです。

今さら説明するまでもありませんが、スタジオジブリの劇場長編アニメーション12作品目の本作は、2001年に公開され、国内外で多くの賞を受賞しました。日本の歴代映画興行収入をみても、「君の名は。」(4位/250億円)「タイタニック」(2位/262億円)をおさえ、308億円という莫大な数字で堂々の1位の座を守り続けています。

あらすじを書くのも気が引けますが、八百万の神々の世界に迷い込んでしまった主人公・千尋と両親が現生へ戻るまでの物語です。
 挙げるいとまもないほど、あらゆるシーンでこだわり抜かれたアニメーションには「神は細部に宿る」という言葉が想起されます。知れば知るほど神秘的な魅力の引き出される本作は、様々な考察が交わされていて、長く楽しまれる理由の一つともなっています。本レビューでは省きますが、どうして千尋は自分の苗字の「荻」の字を書き間違えたのか。カオナシとは一体何だったのか。疑問の浮かんだ方はぜひ、19年間積み重ねられた考察を調べてみることをおすすめします。

さて、17年前ブラウン管越しにみたときの最初の印象は“こわい“だったと記憶しています。豚に変えられた両親、同世代の千尋にずっと隣り合わせの危機、神々や異形のものへの恐れ、執念深いディティール……そういったものへの感想ですが、今回、初めての映画館での鑑賞で、その印象がより深いものになりました。大きなスクリーンに閉ざされることで、アニメが、物語が、音楽が、圧倒的な濃度で自分の中に流れ込んできます。ここまですごい映画だったのか。この作品をわかっていたような気になっていて、実は何もわかっていなかったのでは、と思い知らされる程で。ひと席ずつ席を開けていても、周りの誰もが息を呑んでいるのが伝わってきました。

濃密で贅沢な125分。映画館でみてよかった。心からそう思いましたが、19年前の作品がこうして劇場へ舞い戻ってきたのは、他ならぬコロナウイルスの影響と考えると複雑な心境です。
 現在、多くの配信サービスで映画を楽しむことができます。劇場ではなく、ネット上でのみ公開される作品も増えてきました。便利になったのは有り難い、映画館が埋まってはいけないという前提とは嫌でも向き合わざるを得ない。
 でも、やっぱり好きな作品は映画館でみたい。何にも遮られず、ただただ作品だけと向き合って、み終わってもしばらく席から立ち上がれない。この感覚を、体験を、決して忘れてはいけないと改めて噛み締めました。
 また映画館ですばらしい作品を出会える日を、心から待ち望みます。

香川 愛生

まなおのアニメ感想戦!

[筆者紹介]
香川 愛生(カガワ マナオ)
日本将棋連盟女流棋士。15才でプロ入り後、女流王将2期獲得、現女流三段。受賞歴は女流最多対局賞・女流棋士賞など。ゲーム、コスプレなど、多彩な趣味を活かし将棋普及活動にもいそしむ。著書は「職業、女流棋士」(2018)。

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