2021年8月26日(木)19:00
【松尾Pの「ポンポさん」制作後記】第7回 中村聡子さんのイメージボード
こんにちは。「映画大好きポンポさん」制作プロデューサーの松尾です。制作後記、第7回はイメージボードのお仕事についてご紹介します。
本作では背景美術のイメージを各位で共有するため、イメージボードを制作しました。パイロットフィルム完成後、本編の絵柄を決め込んでいく際に、監督から提示された資料をもとに美術の中村聡子さんにイメージボードをお願いしました。中村さんは私が制作プロデューサーを担当した「マイマイ新子と千年の魔法」「この世界の片隅に」で背景、美術ボードスタッフとしてお世話になった方です。平尾監督とは初めてのお仕事ですが、監督の作品にかける情熱と絵的な発想を面白がっていただき、素敵なイメージボードをつくってくださいました。イメージだけでなく、デザインのアイデアも提示していただいています。残念ながらスケジュールの都合でイメージボードまでの参加となりましたが、本作の美術の素地がここでできあがっています。
イメージボード制作に向けて監督から提示された資料はいくつかあるのですが、ここでは代表的な作家さんを2人ご紹介します。
写真家のウィリアム・エグルストンさん。ほとんど雨が降らないアメリカのカラっとした空気感と古き良きアメリカの色彩の参考として提示されました。日本の風景だとどうしても湿気が混じったような背景になってしまいます。どうすれば乾いたカラっとした雰囲気になるのか? またアメリカ特有の風景に配置される原色の雰囲気、色の配分の参考としても活用されました。
美術家のシモン・ストーレンハーグさん。緻密なようでいてその実描き込み過ぎない絵柄。数冊でている画集を参考にしながら活用できるポイントを探っていきました。
また、本作で印象的な差し色については、ある劇場作品の資料集に大きく影響を受けています。平尾監督が思い描いている絵のイメージに近く、背景担当の皆さんには大いに参考になったようです。興味のある方は調べてみてもらえたらと思います。
松尾Pの「ポンポさん」制作後記
[筆者紹介]
松尾 亮一郎(マツオ リョウイチロウ) 1973年生まれ。株式会社CLAP代表取締役プロデューサー。1999年マッドハウスに入社。プロデューサーとしてテレビアニメ「BLACK LAGOON」、映画「マイマイ新子と千年の魔法」などを担当。退社後は映画「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」、映画「この世界の片隅に」で制作プロデューサーを担当。「映画大好きポンポさん」はCLAPでアニメーション制作を担当した。
作品情報
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敏腕映画プロデューサー・ポンポさんのもとで製作アシスタントをしているジーン。映画に心を奪われた彼は、観た映画をすべて記憶している映画通だ。映画を撮ることにも憧れていたが、自分には無理だと卑屈にな...
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