2021年6月15日（火）20:00

【松尾Pの「ポンポさん」制作後記】第2回　越阪部ワタルさんの2Dデザイン（前編）

こんにちは。「映画大好きポンポさん」制作プロデューサーの松尾です。制作後記の第2回は、2Dデザインについてのご紹介です。

2Dデザインとは、フォントや貼り込みなどの劇中デザインの総称です。今回はデザイナーの越阪部ワタルさんにお願いしました。越阪部さんとは、私がプロデューサーを担当した平尾隆之監督の「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」からのお付き合いです。「ヨヨとネネ」ではタイトルロゴや宣伝デザインをお願いしていましたが、「映画大好きポンポさん」ではタイトルロゴ、宣伝デザイン含め、ありとあらゆる劇中デザインを片端からお願いしました。

文字フォントデザイン、劇中タイトルロゴ、誌面デザイン、スマホ画面デザイン、企業ロゴ、ポスターデザイン、ワインのラベル、ビール缶のラベル、WEBデザイン、字幕デザイン……などなど、その数約140点！　越阪部さん曰く、テレビシリーズ1本分くらいのボリュームとか。発注した私もビックリの数字です。

というのも本来ならデザイン点数がみえた時点で発注するのですが、本作は絵コンテ執筆中に順次作画INしたため、総点数が不明のままスタートし、最終的に140点に達したのでした。

下が、制作初期に上がってきたペーターゼンフィルムのロゴ。こちらのロゴでグッとペーターゼンフィルムの実存感が出てきました。良質な映画をつくる会社なんだろうな……と想像させるたたずまいのロゴデザイン、大事です。劇中ではマイスターの台本などにプリントされていますね。

マイスター台本の場面写

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ニャプシ！　ニャリウッドにちなんで基本的に頭に「ニャ」をつけていこう！　という平尾監督の方針のもと、ニャプシコーラのロゴができあがりました。

ニャプシコーラの場面写

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ニャップル…！　ポンポさんのデスクトップPCにはニャップルのロゴが。

ニャップルの場面写

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マーティン・ブラドックの名前が刻まれた「ニャリウッド・ウォーク・オブ・フェイム（ニャリウッド名声の歩道）」のプレート。

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劇中にでてくる文章のフォントもすべて、越阪部さんのデザインです。

マイスターのシナリオ

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ニャリウッドタイムズ

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次回後編では、引き続き越阪部さん作成のラベル～ポスターデザインをご紹介します。

平尾隆之と今井剛が語る「映画大好きポンポさん」映像編集の世界（前編）

松尾Pの「ポンポさん」制作後記

[筆者紹介]
松尾亮一郎（マツオリョウイチロウ） 1973年生まれ。株式会社CLAP代表取締役プロデューサー。1999年マッドハウスに入社。プロデューサーとしてテレビアニメ「BLACK LAGOON」、映画「マイマイ新子と千年の魔法」などを担当。退社後は映画「魔女っこ姉妹のヨヨとネネ」、映画「この世界の片隅に」で制作プロデューサーを担当。「映画大好きポンポさん」はCLAPでアニメーション制作を担当した。