2015年2月3日(火)16:40
完成した映像に100%の自信!「劇場版 蒼き鋼のアルペジオ ‐アルス・ノヴァ‐ DC」岸監督インタビュー (2)
左より、ハグロ(CV:五十嵐裕美)、ナチ(CV:佐藤聡美)、ミョウコウ(CV:福原綾香)、アシガラ(CV:三森すずこ)
(C)Ark Performance/少年画報社・アルペジオパートナーズ
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そんな岸の映像面でのこだわりは“海の表現”だ。3DCGで水(液体)を表現するのは、とてもハードルが高いことなのだそう。岸はテレビシリーズでも波が砕けるさまなど、水の表現に力を入れていたが、今回は“海ならではの巨大な波のうねり”に挑戦した。特に、実写映画を参考に、巨大な波に艦船が揉まれるさまを研究しつくし、これまでに見たことのない臨場感で描き出すことに成功した大嵐のシーンは必見だと力説する。「臨場感がありすぎたので、船酔いしやすい人のことを考え、尺を短めにしたくらい。苦手な方は、ビニール袋持参で劇場にお越しください」と満足気だ。
「アルペジオ」は艦船を擬人化した美少女(メンタルモデル)の活躍も、大きな魅力の作品だ。新キャラクターであるヒエイ率いる“霧の生徒会”の3DCGモデリングは、もちろん新規作り起こし。さらに、テレビシリーズから続投するキャラクターのモデリングにもアップデートが施され、中には完全に作り直したものもあるとか。また、ヒロインであるイオナの服装がテレビシリーズから変更されていることについては「テレビ版を経て成長したイオナの心情変化を表現しました。服装が変化したということに“人間的な変化”を託しています」と説明した。テレビシリーズは、イオナという思春期の女の子の成長を描いた物語だったが、それを受けた本作は、成長を迎えた後に、彼女たちがどんな人生を歩んでいくのかがストーリー上の見どころとなる。
本作のアフレコはスムーズに進行した。テレビシリーズ終了後も、短編アニメーション「霧くまs」が放映されるなどさまざまな展開があり、キャスト陣のブランクが少なかったためだ。一方で、上江洲氏によると「アフレコに立ち会いながら、続編となる完全新作劇場版第2弾のシナリオを書いていた」ほどのハードスケジュールだったそうだ。シナリオ会議もアフレコの休憩時間の合間を縫って行われた。複数のテレビシリーズを抱える売れっ子・岸&上江洲コンビだけに、スケジュールはまさしく分刻みだという。岸も「作品クオリティには影響していませんので、そこはご心配なく」と苦笑い。
「DC」と完全新作劇場版第2弾の根底に流れるテーマは「幸せ」だ。岸は「ひとことで『幸せ』と言っても、いろいろな形がある。本作ではどんな形で『幸せ』を描いているのか見届けてもらいたい。気に入った方はBDを購入してください」とファンに呼びかけた。上江洲によると「BDが売れると作品のクオリティが上がるんです。予算が増えるといったような意味合いではなく、スタッフのモチベーションが格段に上がる」のだそうだ。
岸は「TwitterやFacebookに感想を書き込んでいただく際は、まずほめてください。そうすると、アラ不思議、第2弾がおもしろくなります!」と笑いを誘い、ファンへのメッセージを求めると「ほめて!!」とさらに念押しをした。
作品情報
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21世紀中盤、温暖化に伴う海面上昇により、人類は地上での版図を大きく失った。
その混乱に呼応するかのように世界各地に現れた【霧の艦隊】にすべての海域を封鎖され、人類は疲弊の一途を辿っていた 。...
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